著者
早岡 英介 郡 伸子 藤吉 亮子 池田 貴子 鳥羽 妙 川本 思心
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.35-55, 2015-07

福島第一原子力発電所の事故以降,主に放射能リスクをテーマとしたリスクコミュニケーションの取り組みが各地で進められてきた.だが,多くは啓蒙的な説明会にとどまっており,専門家と一般市民との間に十分な双方向の対話の場を生み出せていない.こうした状況を克服するためには, リスク情報を正確かつ受け手側に配慮しながら発信できるリスクコミュニケーターの育成が急務である.北海道大学CoSTEPでは2014 年度にリスクコミュニケーション選択実習という新しい実習を設け,福島の農業と放射能リスクをテーマに活動した.最終的に2015 年2 月から3 月にかけ,三つの対話イベントを実施した.本実習では,「コンテンツの制作能力」「コミュニケーションの場を生み出す能力」「適切なフレームを協働構築する能力」の三つの能力を育成することを目指し,TV番組等を活用して実習中に何度もリスク問題を取り上げて議論を重ねたこと.実際に福島で調査したこと.現地取材した映像を実習メンバーで編集してサイエンス・カフェ等で映像レポートとして上映したことの三つが大きな特徴である.これらの実践を通して「当事者性」「主体性」「多様な価値観」を獲得することができ,上記三つの能力にポジティブな効果がもたらされた.
著者
早岡 英介 三上 直之 杉山 滋郎 藤吉 亮子 鳥羽 妙 川本 思心 郡 伸子 滝沢 麻理 池田 貴子 添田 孝史
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

福島第一原子力発電所の事故以降,主に放射能リスクをテーマとしたリスクコミュニケーションの取り組みが各地で進められてきた.だが,多くは啓蒙的な説明会にとどまっており,専門家と一般市民との間に十分な双方向の対話の場を生み出せていない.こうした状況を克服するためには,リスク情報を正確かつ受け手側に配慮しながら発信できるリスクコミュニケーターの育成が急務である.北海道大学CoSTEPにおける2014年度の実践から,リスクコミュニケーター人材育成においては「伝え方を工夫できるコンテンツの制作能力」「対話の場を生み出す能力」「問題設定を適切に設計できるフレーミング能力」の3つの能力が重要だと考察した.
著者
藤吉 亮子 岡本 一将
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

レジスト材料の感度増加を目指すため、電子線とレーザーまたはXe光を同時または逐次的に照射する新規プロセスについて研究を行った。電子加速器からの電子線とNd:YAGレーザーを逐次的に照射する「パルスラジオリシス-レーザーフォトリシス法」による光吸収分光実験により、レジスト分子の電子線誘起中間体の光分解反応が起こることを明らかにした。さらに、電子線とXeランプの可視光域の同時照射を行い、レジスト感度が増加することを示し、本プロセスの有効性を明らかにした。