著者
鈴木 伸悟 藤田 勝久 藤田 勝成 藤枝 正輝
出版者
一般社団法人 日本薬局学会
雑誌
薬局薬学 (ISSN:18843077)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.92-98, 2019 (Released:2019-05-17)
参考文献数
10

要旨:薬剤師が適切な受診勧奨を行う目的で,疾患カテゴリーごとに受診すべき症状をまとめた受診勧奨シートを地域連携している医師の意見も参考に作成した.受診勧奨シート導入後の相談来局者数,受診勧奨者数,受診勧奨後に処方せんを持って再来局した件数について調査を行った.2016 年10 月1 日から8 カ月間を調査期間とした.月間平均323.4 名の相談来局者のうち3.3%に受診勧奨を行った.受診勧奨した相談来局者のうち17.6%が,医療機関に受診し当薬局へ再来局した.再来局した3 症例のうち,症例1 は,手首の激痛を訴えた患者を受診勧奨し,痛風と診断された.症例2 は,胃の不調を訴えた患者を受診勧奨し,後に機能性ディスペプシアと診断された.症例3 は,皮膚の広範囲にわたる湿疹を訴えた患者を受診勧奨し,皮膚炎および皮膚感染症と診断された.以上の結果,受診勧奨シートの使用により,適切な受診勧奨ができることが明らかとなった.
著者
山崎 浩史 藤枝 正輝 冨樫 正浩 Ujjin Pailin 中山 佳都夫 斎藤 鉄也 鎌滝 哲也
出版者
日本薬物動態学会
雑誌
日本薬物動態学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.23, 2003

【目的】トリメチルアミン(TMA)は,肝によって臭いの少ないTMA N-oxide(TMAO)に大部分が変換され,主に尿に排泄される.この肝の変換酵素であるフラビン含有モノオキシゲナーゼ(FMO3)の遺伝的多型に伴う機能低下によって,未変化体TMAが尿,汗および呼気などに排泄され,不快な体臭を引き起こす.魚臭症候群(TMA尿症)に関しての欧米での広範な研究に対し,アジアでのTMA尿症の報告例はほとんどない.そこで,本疾患に対する科学的対処方法を確立することを目的とし,タイ人と日本人における尿中のTMA排泄を測定し, 食品成分のTMA排泄に及ぼす影響やFMO3の遺伝子多型を調べた.【方法】タイ人男性1名は,呼気の臭気の判定から医師によって,TMA尿症と診断された.日本人は,自己申告によって, TMA尿症が疑われる被験者と健常対照群を用いた.GC-FIDを用いて尿中の総TMAとTMAを測定し,TMA代謝効率をTMAO/(TMA+TMAO)とした.【結果および考察】タイ人6名および日本人健常人20名のTMAの代謝効率は95%以上であった.一方,魚臭症候群と診断されたタイ人の尿中TMA代謝効率は91%であった.尿での代謝効率が70-90%を示し,魚臭症候群が疑われる日本人7人を見出した.血液検査の結果,乳酸脱水素酵素値と尿中TMA代謝効率とに逆相関が認められた.経口摂取した活性炭や銅クロロフィリンがTMA代謝効率を改善させることも見出した.タイ人魚臭症候群患者は,FMO3のTMA N-酸化反応のVmax/Kmを低下させる新規遺伝子変異(G265A)のヘテロ接合体であった.日本人から新規C613T変異遺伝子を検出した.以上の結果から,青年期から発症する魚臭症候群は,肝機能障害,食事およびFMO3新規遺伝子多型の影響など,複合した原因による可能性が示唆された.
著者
藤枝 正輝 野中 琢哉 林 愛子 長谷川 佳孝 月岡 良太 森澤 あずさ 大石 美也 佐藤 宏樹 澤田 康文
出版者
Japanese Society of Drug Informatics
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.192-200, 2016 (Released:2017-02-14)
参考文献数
12
被引用文献数
5

Objective: Prescription check and inquiry is one of the most important operations of pharmacists to provide optimal drug therapy to the patient.  Although a number of studies related to inquiries of prescriptions have already been reported, there is little report about requests for doctor and hospital based on the examples.  Therefore, this study aimed to clarify the current problems revealed by inquiries about prescriptions by not only analyzing these inquiries but also investigating requests for doctors and hospitals.Methods: We investigated 6,255 inquiries about prescriptions and requests for doctors and hospitals at 584 insurance pharmacies from August 4 to 10, 2014.  Then, the inquiries about prescriptions and requests for doctors and hospitals were categorized.Results: The most frequent category of inquiries about prescriptions was “Questions about administration and dosage” (21.5%).  On the contrary, the most frequent request for doctors was “Efficiency in gathering information from and providing information to a patient” (2,067 cases).Conclusions: The present study clarified current problems revealed by inquiries about prescriptions by investigating requests for doctors and hospitals that were based on examples.  Furthermore, the problems were classified into ten categories, and these should be noted by doctors and hospitals at the time the prescription was issued.