著者
島野 安雄 藪崎 志穂
出版者
文星芸術大学
雑誌
文星紀要
巻号頁・発行日
no.19, pp.17-32, 2007
著者
藪崎 志穂 島野 安雄
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.127-139, 2009 (Released:2012-02-01)
参考文献数
12
被引用文献数
5 2

2008年6月に新たに選定された平成の名水百選の水質特性を明らかにするために調査・採水をおこなった。平均値をみると、ECの値は地下水が相対的に高く、pHは湧水・地下水が6.9とほぼ中性であるのに対し、河川水・用水は7.6と弱アルカリ性を示していた。水温は地下水が相対的に低い値となっていた。水質組成としては、Ca-HCO3型が卓越しているが、Na-Cl型のように海水や風送塩の影響を受けている地点や、Ca-SO4型のように火山などの影響があらわれていると思われる地点も存在している。δ18OやδDは東日本側で相対的に低く、西日本側で相対的に高い値を示す傾向が認められた。またd-excess値は日本海側で高く、太平洋側で低いという分布特性が明瞭にあらわれていた。
著者
桜庭 真依子 角野 浩史 松崎 浩之 楠野 葉瑠香 川本 万里奈 徳山 裕憲 小豆川 勝見 堀 まゆみ 丸岡 照幸 藪崎 志穂
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.63, 2017 (Released:2017-11-09)

地下水資源の開発や利用にはその流動過程を把握するため、涵養地や滞留年代を知ることが重要である。福島県においては、福島第一原発の事故によって放出された放射性物質の環境中の挙動が調べられてきたが、地下水については報告例が少なく、地下水資源利用に際してその安全性を評価する必要がある。そこで本研究では、ヨウ素129及びトリチウム-ヘリウム年代測定法を用い、福島県の地下水の原発事故による汚染状況を明らかにすること、及び長期的な地下水資源の安全性を評価することを目的とした。地下水中のヨウ素129と安定同位体であるヨウ素127の比、及び希ガスMSで定量を行った3Heより求めた3H濃度からは現時点での汚染は確認できなかった。一方トリチウム-ヘリウム年代測定法より求めた滞留年代の最小値は14年となり、今後汚染された水が出る可能性は否定できないと考えられる。