著者
西田 慎太郎
出版者
日本ベンチャー学会
雑誌
日本ベンチャー学会誌 (ISSN:18834949)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.3-17, 2021-09-15 (Released:2022-12-01)

本研究の目的は、ベンチャー企業のリスクテイキングと企業業績の関係を明らかにすることである。リスクテイキングの指標は、先行研究でも最も利用されているEBITDA/TA の標準偏差とした。また、リスクテイキングと企業業績はタイムラグを考慮し、加えて業種別収益性に着目し、リスクテイキングと企業業績の関係を明らかにした。定量分析の結果、ベンチャー企業においては、リスクテイキングと企業業績の関係は有意な結果が導かれなかった。しかし、業種別収益性が高い(投下資本利益率(ROIC)の平均値が高い)業種において、ベンチャー企業はリスクテイキングと企業業績の関係はタイムラグを考慮しても、概ね正の影響の存在を確認することができた。本研究は、ベンチャー企業やベンチャーキャピタル等の企業に関わる組織に対して、ベンチャー企業が収益化するためには、どのような条件のもとリスクテイキングをするべきかの示唆となる。
著者
植木 弘一 上屋敷 繁樹 染谷 忠男 吉岡 信也 中嶋 康仁 西田 慎一
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.27-30, 2001

IABP施行時の下肢虚血や血管侵襲を防ぐために,細径化されたバルーンカテーテルと駆動装置の整合性を検討した。XEMEX,Datascope,アローの3社から市販されている8Fr40ccのバルーンをKAAT-2プラス,system97,XEMEX907,XEMEX908,BP-1,H-8000の各駆動装置を使用し,心拍数60bpm,120bpmの擬似心電図波形によりバルーンカテーテルを実験用モック内で駆動させ,拡張スピード,収縮スピード,駆動中のバルーン内容量を測定した。その結果は,バルーン拡張時KAAT-2プラスにおいてすべてのバルーンでスピードが劣る結果となり,XEMEX908で速い結果となった。バルーン収縮時でもKAAT-2でスピードが劣る結果となりSYSTEM97で速い結果となった。駆動中のバルーン内容量ではKAAT-2プラスで全てのバルーンで不完全膨張現象が見られ,System97,XEMEX908,BP-1で過膨張が確認できた。これらの結果よりバルーンカテーテルと,駆動装置の整合性を理解した上で使用する必要があると考えられた。
著者
西田 慎
出版者
奈良教育大学
雑誌
奈良教育大学紀要. 人文・社会科学 = Bulletin of Nara University of Education. Cultural and social science (ISSN:05472393)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.49-62, 2020-12

This article gives an overview of studies on protest movements concerning 1968 Germany. Today, many historians treat "1968" as a global phenomenon and a historical major "watershed." Young people fought against authoritarian universities, governments, and hierarchical structures, for freedom, justice, and self-determination. Movements spread worldwide. In West Germany, they struggled in opposition to the hierarchical structures of universities, the Kiesinger-government, the so-called emergency laws, and the Vietnam War.In 2018/2019, 50 years after 1968, many museums in Germany held exhibitions about the events of 1968. Reviewing the literature on "1968" and visiting "1968" exhibitions, this article stresses the following four points about the research trends on "1968" in Germany. First, many studies have emerged from a regional perspective. Second, studies from a global perspective have increased simultaneously. Third, many studies focus on political, social, and cultural events around 1968. Fourth, the" long 1960s," running from roughly 1959 to 1974, has taken on a new significance as a "watershed" in German history, beyond the significance of 1968 alone.
著者
吉岡 信也 西田 慎一 植木 弘一 中嶋 康仁 上屋敷 繁樹 染谷 忠男
出版者
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
雑誌
体外循環技術 (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.42-45, 1998

要旨ローラーポンプの欠点であるポンプヘッドのすり潰しによる溶血の発生や,不慮の回路閉塞による回路内の異常高圧の発生などを解消するため開発された,Better Header(ポンプinlet部からoutlet部にPressure relief valveを取り付けてある)を,安全性,機能性および溶血発生について実験的に評価した。その結果,ローラーポンプ駆動中に送血チューブをクランプしても異常高圧を発生することはなく,プレッシャーリリーフバルブの精度も信頼できるものであった。溶血の発生量が,通常のオクルージョン法より少ない結果であったノンオクルーシブオクルージョン(ボンブヘッドをルーズにかつバックフローが10%以下に設定する)は,Better Headerを使用することによって簡便に設定することができた。以上のことから,Better Headerはローラポンプによる体外循環の安全性を高め,溶血の発生を軽減できた。