著者
谷中 俊介 小坂 崇之 服部 元史
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.178-181, 2013-09-27

本研究では,睡眠不足の原因の一つである不安に対し,ユーザへの安心感を与えることを目的とした「ZZZoo Pillows」を提案する.本システムは,抱き枕に内蔵した風船に空気を送り込むことで,呼吸する人間の胸部のように膨張と収縮を行い,抱き枕内に温水を循環させることで,人と添い寝しているような温もりを提示する.また,重ねたゴムの間に空気を流し振動させることで,いびきのような音を発生させる.これによりユーザの情緒の安定や安心感を与えることを狙う.アンケート調査の結果,ユーザの主観評価では,本システムのように抱き枕が人の呼吸や体温を提示することで睡眠を誘発すると感じていた.
著者
谷中 俊介 服部 元史 小坂 崇之
雑誌
情報処理学会論文誌デジタルコンテンツ(DCON) (ISSN:21878897)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.8-18, 2017-02-28

本稿では,睡眠不足の原因の1つである不安に対し,疑似的な添い寝をしているような感覚をユーザに与え,不安を軽減することを目的とした抱き枕"ZZZoo Pillows"を開発した.本システムは,抱き枕に内蔵した風船に空気を送り込むことで,呼吸する人間の胸部のように膨張と収縮を行い,抱き枕内に温水を循環させることで,人と添い寝しているような温もりを提示する.また,重ねたゴムシートの間に空気を流し振動させることで,いびきのような音を発生させる.呼吸感,体温,いびき,これら3つの提示内容により,ユーザの不安軽減を狙う.本システムが不安に及ぼす影響に対し,State-Trait Anxiety Inventoryを指標として実験を行った.実験の結果,仰臥位群と体温提示群において,体温提示群の得点の方が有意に高くなった.また,呼吸感提示群と体温提示群において,呼吸感提示群の得点の方が有意に低くなった.このことから,本システムが有する各提示内容において,呼吸感の提示による不安軽減の可能性が見られた.In this study, we developed ZZZoo Pillows with the aim of providing users with a sense of sleeping alongside someone to alleviate anxiety, which is a cause of sleep deprivation. The balloon built into this system can reproduce the sensation of a human breathing by repeatedly expanding and contracting similarly to a human chest during breathing. Further, simulating the warmth of a person's body with this system is possible through the use of a hose that runs around the inside of the huggable pillow through which warm water is circulated. In addition, snoring noise can be produced by passing compressed air through a layer of rubber to create vibration. We evaluated our proposed system using the State-Trait Anxiety Inventory (STAI). Evaluation results confirmed that the STAI score was higher in reproduced the warmth by our system than the supine position without the huggable pillow, and lower in reproduced the breathing than the reproduced the warmth.
著者
谷中 俊介 小坂 崇之
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.285-288, 2016-11-05

本研究では,自律神経系の生理指標として鼻部皮膚温度を用いた,映像酔いの検出を検討する.映像酔いを誘発することを目的とした映像刺激を,ディスプレイとHMDでの両環境で視聴させた.映像刺激視聴前後におけるSSQの得点と,視聴中の鼻部皮膚温度から,HMD装着時による酔いの傾向や特徴を調査した.