著者
長谷川 晶一 志築 文太郎 小坂 崇之
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.3-11, 2021-01-15

本稿は,新型コロナウイルスの感染予防対応のため,2月26日に急遽現地開催を中止し,オンライン開催に移行したインタラクション2020の舞台裏とこれにより分かったことを報告する.インタラクションは,情報処理学会のHCI,GN,UBI,EC,DCCの5つの研究会の共催による参加人数600人規模,3日間の国内シンポジウムであり,シングルトラックの登壇発表と200件を越えるインタラクティブ発表(デモ,ポスター発表)を中心としている.2020年は日程は当初どおり3月9日~11日に,現地開催は中止としオンライン開催をほぼ当初の予定どおりのスケジュールで行った.この結果,登壇発表では,質疑応答を含めて例年と大きく変わらずに行うことができ,インタラクティブセッションや懇親会では,様々な課題が見えた.本稿ではオンライン開催の決定からその後の運用と,そこで見えたことを報告する.
著者
谷中 俊介 小坂 崇之 服部 元史
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.178-181, 2013-09-27

本研究では,睡眠不足の原因の一つである不安に対し,ユーザへの安心感を与えることを目的とした「ZZZoo Pillows」を提案する.本システムは,抱き枕に内蔵した風船に空気を送り込むことで,呼吸する人間の胸部のように膨張と収縮を行い,抱き枕内に温水を循環させることで,人と添い寝しているような温もりを提示する.また,重ねたゴムの間に空気を流し振動させることで,いびきのような音を発生させる.これによりユーザの情緒の安定や安心感を与えることを狙う.アンケート調査の結果,ユーザの主観評価では,本システムのように抱き枕が人の呼吸や体温を提示することで睡眠を誘発すると感じていた.
著者
小坂 崇之
出版者
神奈川工科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

妊婦体験システムMommyTummyを提案する。MommyTummyは成長していく胎児の重さ、温かさ、胎動などの成長過程を呈示し、妊産婦が受ける身体的負担と胎児が成長する喜びを擬似体験することができる。妊婦の「辛さ・大変さ」「喜び」を擬似体験することによって「助け合いの大切さ」「生命の尊さ」「親への感謝」を感じさせることを目指す。
著者
谷中 俊介 服部 元史 小坂 崇之
雑誌
情報処理学会論文誌デジタルコンテンツ(DCON) (ISSN:21878897)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.8-18, 2017-02-28

本稿では,睡眠不足の原因の1つである不安に対し,疑似的な添い寝をしているような感覚をユーザに与え,不安を軽減することを目的とした抱き枕"ZZZoo Pillows"を開発した.本システムは,抱き枕に内蔵した風船に空気を送り込むことで,呼吸する人間の胸部のように膨張と収縮を行い,抱き枕内に温水を循環させることで,人と添い寝しているような温もりを提示する.また,重ねたゴムシートの間に空気を流し振動させることで,いびきのような音を発生させる.呼吸感,体温,いびき,これら3つの提示内容により,ユーザの不安軽減を狙う.本システムが不安に及ぼす影響に対し,State-Trait Anxiety Inventoryを指標として実験を行った.実験の結果,仰臥位群と体温提示群において,体温提示群の得点の方が有意に高くなった.また,呼吸感提示群と体温提示群において,呼吸感提示群の得点の方が有意に低くなった.このことから,本システムが有する各提示内容において,呼吸感の提示による不安軽減の可能性が見られた.In this study, we developed ZZZoo Pillows with the aim of providing users with a sense of sleeping alongside someone to alleviate anxiety, which is a cause of sleep deprivation. The balloon built into this system can reproduce the sensation of a human breathing by repeatedly expanding and contracting similarly to a human chest during breathing. Further, simulating the warmth of a person's body with this system is possible through the use of a hose that runs around the inside of the huggable pillow through which warm water is circulated. In addition, snoring noise can be produced by passing compressed air through a layer of rubber to create vibration. We evaluated our proposed system using the State-Trait Anxiety Inventory (STAI). Evaluation results confirmed that the STAI score was higher in reproduced the warmth by our system than the supine position without the huggable pillow, and lower in reproduced the breathing than the reproduced the warmth.
著者
小坂 崇之 宮下 芳明 服部 進実
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.3827-3835, 2007-12-15

本稿では,仮想現実感の拡張を目指す手法の1 つとして没入型三次元風覚ディスプレイを開発し,頭部?上半身部位に対する風覚について評価実験を行った.ドーム状の骨組みに配置した25 個のブロアファンのうち,どこから風が出力されているかを問う正答率と,風が来たことを知覚する反応時間について,3 種の風速を用いて計測した.その結果,左右に比べて前後の正答率が低く,仰角が45 度以上のところでは反応時間が遅いなど,空間方位的に不均一な風覚が行われていることが明らかになった.
著者
小坂 崇之
出版者
The Society for Art and Science
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.57-65, 2009 (Released:2009-08-12)
参考文献数
24
被引用文献数
1 4

本稿では,全方位の風の記録と再生を可能としたWindStageを提案する.現在,市販されている風向風速計は風見鶏に代表されるように風向に関して出力は常に一方向のみである.そこで我々は多方向からの風情報を同時に計測することのできるWindCameraと多方向からの風を呈示するWindDisplayを開発した.本稿では,その二つを統合したWindStageについて述べる.またWindStageを用いた応用コンテンツについて述べる.
著者
谷中 俊介 小坂 崇之
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.285-288, 2016-11-05

本研究では,自律神経系の生理指標として鼻部皮膚温度を用いた,映像酔いの検出を検討する.映像酔いを誘発することを目的とした映像刺激を,ディスプレイとHMDでの両環境で視聴させた.映像刺激視聴前後におけるSSQの得点と,視聴中の鼻部皮膚温度から,HMD装着時による酔いの傾向や特徴を調査した.
著者
小坂 崇之
出版者
The Society for Art and Science
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.57-65, 2009
被引用文献数
4

本稿では,全方位の風の記録と再生を可能としたWindStageを提案する.現在,市販されている風向風速計は風見鶏に代表されるように風向に関して出力は常に一方向のみである.そこで我々は多方向からの風情報を同時に計測することのできるWindCameraと多方向からの風を呈示するWindDisplayを開発した.本稿では,その二つを統合したWindStageについて述べる.またWindStageを用いた応用コンテンツについて述べる.