- 著者
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池内 隼佑
Bui Thi Hien
Nguyen Khanh Thuan
Ly Thi
工藤 由起子
谷口 隆秀
林谷 秀樹
- 出版者
- 公益社団法人 日本食品衛生学会
- 雑誌
- 食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
- 巻号頁・発行日
- vol.62, no.3, pp.94-99, 2021-06-25 (Released:2021-07-02)
- 参考文献数
- 37
- 被引用文献数
-
1
2017年7月から2019年1月に,ベトナム・メコンデルタの市場やスーパーマーケット19か所から購入した計645検体の市販新鮮野菜における腸管出血性大腸菌 (EHEC) ならびに毒素原性大腸菌 (ETEC) の汚染状況を調べた.供試検体645検体中,EHECおよびETECがそれぞれ1検体の計2検体 (0.3%) から分離された.病原性大腸菌が分離された野菜はいずれもヘッドレタスであった.分離されたEHECの血清型は市販抗血清では型別されなかったが,ETECはO20であった.EHECとETECの2菌株は,用いた9種の抗生物質に対し,いずれも4と7薬剤に耐性を示す多剤耐性株であった.これらの結果から,ベトナム・メコンデルタにおいては,市販生鮮野菜はEHECとETECの感染源としては重要でない可能性が示された.