著者
趙 敏廷 原野 かおり
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 = BULLETIN OF FACULTY OF HEALTH AND WELFARE SCIENCE, OKAYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
no.25, pp.127-135, 2019-03-12

本研修は、韓国における社会福祉・高齢者福祉の現状及び日本との違いを学ぶとともに、言葉の壁を超えた国際交流を通じて、主体的に考え、実行することの意義や今後自身の専門知識をどう活かしていくかを広い視野をもって考えるきっかけとなることを目的として企画した。保健福祉学科の学生6 名と引率教員2名で韓国を訪問し、研修を行った。研修のふり返りから得られた成果として、「新たな知識につながる異文化体験」「異文化交流・体験からのきづき」「さらなる異文化学習への動機付け」が確認できた。効果的な学習となるためには、事前準備のなかで学生の意見や希望を反映し、現地の関係者と綿密に打ち合わせをすることが必要であることが示唆された。
著者
趙 敏廷
出版者
岡山県立大学保健福祉学部
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 = BULLETIN OF FACULTY OF HEALTH AND WELFARE SCIENCE, OKAYAMA PREFECTURAL UNIVERSITY (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
no.27, pp.9-18, 2021-03-12

本研究は対人援助における自己成長感の概念について概観し、介護領域の自己成長感に関する今後の課題を明らかにすることを目的として文献検討を行った。CiNii を用いて教育領域、看護領域、保育領域、介護領域の自己成長感に関する文献検索を行い、基準を満たした論文54 編を分析対象とした。結果、対人援助における自己成長感の概念や関連要因が概ね確認できた。介護領域の自己成長感については、次の知見が得られた。第一に、対人援助における研究の知見を踏まえて、介護領域における自己成長感の概念について検討する必要がある。第二に、家族介護者を対象とした研究の知見を踏まえて、介護職員に焦点をあてた自己成長感に関する研究が望まれる。第三に、介護職員の多様な背景を考慮した自己成長感について検討する必要がある。今後、介護職員の自己成長感を促進する資料を得るため、介護職員の自己成長感の特徴や関連要因の解明を行う研究が求められる。
著者
趙 敏廷 谷口 敏代 原野 かおり 松田 実樹 谷川 和昭
出版者
日本介護福祉学会
雑誌
介護福祉学 (ISSN:13408178)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.152-158, 2013-10-01

[目的]本研究は,日本介護福祉学会が創設20年という節目を迎えたことを踏まえ,これまでの介護福祉学の研究傾向について振り返り,これからの介護福祉学に求められる学問研究の蓄積について示唆を得ることを目的とした.[方法]分析の対象は,『介護福祉学』(創刊号〜第18巻第2号)の掲載論文の公表時期および論文タイトルであり,KH Coderを用いてテキストマイニング分析を行った.[結果]その結果,上位150語の頻出語からは研究傾向や特徴が確認できた.また,共起ネットワークからは8つのカテゴリーを作成,介護福祉学の研究傾向におけるキーワードが抽出できた.さらに,対応分析からは研究村象と研究方法の視点から論文公表時期別における一定の研究傾向がみられた.[考察]これらの結果から今後「介護福祉学」の蓄積に向けた学問研究においては,社会のニーズにこたえるといった役割をにないつつ,実証的研究の積み重ねに向けた努力がさらに求められることが示唆された.
著者
谷川 和昭 趙 敏廷 高尾 茂子 原 直子 張 允禎
出版者
日本人間関係学会
雑誌
人間関係学研究 (ISSN:13408186)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.11-20, 2013-01-29

The objective of this study was to extract, classify and interpret what kind of characteristics contribute to community welfare. A questionnaire survey was conducted on 122 students of social welfare in a group setting in July 2009. Participants were also asked to provide free written comments about "what kind of characteristics contribute to community welfare." The researchers analyzed 50 responses. Data were analyzed using KH Coder (Ver.2.beta.27) developed by Higuchi (2011), in which hierarchical cluster analysis and correspondence analysis are conducted, and the results were examined and classified. Nine clusters of characteristics were extracted as a result of the hierarchical cluster analysis. The researchers also divided the results into four word groups based on correspondence analysis. When the results of the hierarchical cluster analysis and those of the correspondence analysis were compared, a close relationship was observed. The present findings regarding characteristics that contribute to community welfare can be applied to the promotion of community welfare.