著者
梶原 直子 冨山 智恵子 二宮 隆博 細貝 祐太郎
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.42-46_1, 1983-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
19
被引用文献数
2 6

高速液体クロマトグラフィーを用い, 杏仁中のアミグダリンの分析法を検討した. すなわち, 杏仁中のメタノール抽出物について Zorbax ODSカラム, 溶離液としてアセトニトリル-水 (14:86v/v%) を用いたところアミグダリンの保持時間は約7分, 回収率平均97.4%変動係数2.08%, 定量限界50ngで精度, 分離能とも良好な結果を示した. 杏仁豆腐の各調理過程におけるアミグダリンの消長をこの方法によって測定したところ, 最終製品では原材料に対し0.3% (5.07ppm) に減少した. 市販杏仁豆腐及び杏仁製品からはアミグダリンは検出されなかった.
著者
徳原 直子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.88-94, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)

最初に,平成30年の著作権法改正により新たに設けられた「柔軟な権利制限規定」について概説する。その上で,国立国会図書館が取り組んでいる当該規定に関連するものとして,デジタル化資料(画像)のテキスト化事業及びそのテキストデータを活用した本文検索サービス,並びにデジタル化資料の閲覧・検索機能の利便性向上のためのAI(機械学習)を用いたサービス開発について,平成30年の著作権法改正による影響を考察しつつ紹介する。
著者
高橋 良平 中川 紗央里 徳原 直子
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.203-206, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
5

「ジャパンサーチ」は、我が国が保有する多様なコンテンツのメタデータを検索できる国の分野横断型統合ポータルである。本発表は、2020年夏までの正式版公開に向けて、機能改善及び連携拡大を進めているジャパンサーチについて、現時点の到達点をまとめ、今後の課題を考察するものである。すなわち、構築に至る背景と構築の目的を説明したのち、ユーザや連携機関のためのさまざまな機能、権利表示の仕組み及び連携拡大のための取組を紹介し、最後にジャパンサーチが発展していくために解決すべき課題について報告する。
著者
藤原 直子 大野 裕史 日上 耕司 佐田久 真貴
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.383-392, 2012 (Released:2013-09-18)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究は、発達障害児の親に対するペアレント・トレーニングにスタッフとして参加した大学院生のうち、親面接を担当した5名を対象に、参加後の変容について検討した。親面接担当スタッフは、事前にペアレント・トレーニングに関する学習や演習を行い、実際のペアレント・トレーニングでは親への講義やグループワークにおける面接を担当した。ペアレント・トレーニング参加後、子育て支援に対する効力感に関して、託児担当スタッフには変化がみられなかったが、親面接担当スタッフは5名中3名で有意に向上し、「育児不安に対する支援」と「支援環境の整備」は5名全員に向上が認められた。また、面接の進め方に対する親からの評価が高くなり、スタッフの面接技術や話し方が変化したと推察された。これらの結果から、ペアレント・トレーニングにスタッフとして参加し、親への講義や面接を行うことが、発達障害児の親および子育てに対する支援者を養成する一助となる可能性が示唆された。
著者
八田 武俊 八田 武志 岩原 昭彦 八田 純子 永原 直子 伊藤 恵美 藤原 和美 堀田 千絵
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.85.13040, (Released:2015-01-15)
参考文献数
42

In this study, we examined the relationships among higher brain function, trust or distrust, and gullibility in middle-aged and elderly people. It has been pointed out that the trust can be regarded the psychological frame of automatic processing in decision-making. The participants were 309 rural community dwellers (127 males and 182 females) whose mean age was 64.9 years old (SD = 9.9). The trust scale of Amagai (1997) and the Nagoya University Cognitive Assessment Battery were used to measure sense of trust and higher brain function, respectively. Gullibility was measured by self-report using two items. Correlation analyses showed that higher brain function positively correlated with degree of trust in others and negatively correlated with distrust. However, regression analysis demonstrated that only the relationship between category fluency and distrust was significant. Furthermore, the degree of distrust positively correlated with gullibility.
著者
徳原 直子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.323-330, 2006
参考文献数
28
被引用文献数
1

図書館評価に関する国際規格には,図書館パフォーマンス指標(ISO11620, ISO/TR20983)と図書館統計(ISO2789)がある。それぞれの国際規格の特徴を示すとともに,最新動向について紹介する。具体的には,図書館パフォーマンス指標については,ISO11620第2版となる委員会原案(CD)の内容について説明する。CDは,従来型図書館サービスの指標(ISO11620)と電子図書館サービスの指標(ISO/TR20983)とを統合した規格となっている。図書館統計(ISO2789)については,2003年に大幅に改訂された第3版を中心に説明する。第3版では,ISO11620に必要な統計データが新たに規定されており,附属書Aにおいては電子図書館サービス利用統計についての考察が盛り込まれている。また,現在改定中のISO2789第4版の内容についても触れる。最後に,これらの規格の活用方法について概説する。
著者
徳原 直子 青池 亨
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.6, no.s3, pp.s210-s213, 2022 (Released:2022-11-02)
参考文献数
7

令和3年度、国立国会図書館は、二つのOCR関連事業を外部委託にて実施した。一つは、国立国会図書館が保有するデジタル化資料約247万点(2億3000万画像)のOCRによるテキスト化であり、もう一つはオープンソースで公開可能なOCR処理プログラムの研究開発である。令和4年3月から5月にかけて、OCR関連事業の成果物の一部を使った実験サービスをNDLラボ上で公開した。NDLラボは、次世代の図書館システムの開発に資する要素技術の実証実験を行うウェブサイトである。令和4年9月現在、NDLラボ上の実験サービス「次世代デジタルライブラリー」及び「NDL Ngram Viewer」は、著作権保護期間が満了した図書約28万点の全文テキストデータを対象としている。本発表では、OCR関連事業の概要、実験サービスの特徴を紹介するとともに、沖縄に関連するキーワードを用いた検索結果から、本文テキストデータの地域史研究等への活用可能性を探る。
著者
加瀬 七夏美 中村 友紀 植木 毅 桑原 直子 松尾 侑希子 三巻 祥浩 立川 英一 山田 陽城
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

【目的】コルチゾールは、血糖上昇、蛋白質異化促進、脂質分解促進、抗炎症や免疫抑制作用を有する生命維持に必須のホルモンである。生体がストレスに晒されると視床下部-下垂体-副腎皮質(HPA)系が活性化され、コルチゾールが大量に産生されてストレスに拮抗する。一方で過度なストレスによってHPA系機能が亢進され続けるとネガティブフィードバック機構が破綻し、過剰に分泌されたコルチゾールが精神疾患や代謝性疾患、悪性腫瘍、記憶障害などを引き起こす。近年、難治性うつ病患者ではHPA系機能障害が起こり、コルチゾール濃度の顕著な増加が持続されていることが知られている。演者らは漢方薬の香蘇散に見出された抗うつ様作用に、HPA系機能の改善作用が関わっていることを既に報告した。また先に、新たなHPA系機能改善物質を探索するため、35種類の漢方薬について副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)刺激によるコルチゾール産生に対する影響をスクリーニングし、生薬ダイオウが活性に関与することを見出した。今回、引き続きコルチゾール産生抑制活性を指標にダイオウの成分探索を行ったところ、活性成分を単離・同定したので報告する。【方法・結果】ダイオウ(日局、5.0 kg)の水抽出エキス(575 g)をDiaion HP-20カラムクロマトグラフィーに付し、順次極性を下げながら溶出させ5個の粗画分に分画した。このうち最も強い活性が認められたエタノール溶出画分について、各種クロマトグラフィーを用いて分離・精製を行い、6種のアントラキノン類を単離した。単離された化合物のACTH刺激によるウシ副腎皮質細胞のコルチゾール産生抑制活性を評価した結果、2種の化合物が強い活性を示した。
著者
藤原 直子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.674, pp.759-766, 2012-04-30 (Released:2012-07-02)
参考文献数
44
被引用文献数
1

In this study we analyzed the formation and the establishment of teachers' room and principal's office in Japanese school buildings. The teachers' room was placed for rest and meal in the early time of the educational system, but after the late 20th year of the Meiji era, it was also used for works for class, school clerical works and official/unofficial meetings. The principal's office began to be placed around the 20th year of the Meiji era and progressively increased. Both were situated closely at the center of the first floor of the school building in the late Meiji era.