著者
高井 文子 近能 善範
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.71-112, 2023-06-25 (Released:2023-06-25)
参考文献数
50

本稿は、1970年代後半から1990年代半ばにかけての日本のパソコン市場を対象に、市場の立ち上がりからNECによる寡占体制が確立し、やがてそれが崩れ去っていくまでのプロセスを時系列的に丁寧に記述することを通じて、リーダー企業が新たなイノベーションに十分に対応できず、競争力を大幅に毀損してしまう原因を探ることを目的としている。本稿では、事例を記述するにあたって、①プロセス戦略論の視点、②競争ダイナミクスの視点、③行為システム・アプローチの視点、という三つの視点を意識しながら、通常求められる以上に「厚い」事例記述を行う。
著者
高井 文子 近能 善範
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0230131b, (Released:2023-07-11)
参考文献数
37

本稿は、1970年代後半から1990年代半ばにかけての日本のパソコン市場を対象に、市場の立ち上がりからNECによる寡占体制が確立し、やがてそれが崩れ去っていくまでのプロセスを時系列的に丁寧に記述することを通じて、リーダー企業が新たなイノベーションに十分に対応できず、競争力を大幅に毀損してしまう原因を探ることを目的としている。本稿では、事例を記述するにあたって、①プロセス戦略論の視点、②競争ダイナミクスの視点、③行為システム・アプローチの視点、という三つの視点を意識しながら、通常求められる以上に「厚い」事例記述を行う。
著者
高井 文子 近能 善範
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.113-166, 2023-08-25 (Released:2023-08-25)
参考文献数
37

本稿は、1970年代後半から1990年代半ばにかけての日本のパソコン市場を対象に、市場の立ち上がりからNECによる寡占体制が確立し、やがてそれが崩れ去っていくまでのプロセスを時系列的に丁寧に記述することを通じて、リーダー企業が新たなイノベーションに十分に対応できず、競争力を大幅に毀損してしまう原因を探ることを目的としている。本稿では、事例を記述するにあたって、①プロセス戦略論の視点、②競争ダイナミクスの視点、③行為システム・アプローチの視点、という三つの視点を意識しながら、通常求められる以上に「厚い」事例記述を行う。
著者
洞口 治夫 柳沼 寿 松島 茂 金 容度 近能 善範 天野 倫文
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

産業クラスターの知的高度化とグローバル化とについての実証的調査研究は、イノベーションの創出に関するアクターの多様性に関する研究として進化した。産業クラスターにおける企業間の協業と分業に焦点をあてた調査によって、組織間の共同研究と新たな組織の形成という課題が重要性を増していることが明らかになった。産業クラスターにおける現地調査は、名古屋、福岡・北九州、シリコンバレー、富山などで行った。産業集積に着目して調査を行うと、必ず「産業」の枠を超えた組織間関係の重要性を発見し、また、地域という距離的凝集性を超えたグローバル化したネットワークの存在を知ることになった。日本の産業クラスターで追求されている技術と経営の方向性は、「ものづくり」を基盤としながら、さらにイノベーションを求める姿勢であった。イノベーション創出への姿勢は、具体的には、複数の企業による共同特許の取得として定量的に把握できる。トヨタは、その共同特許の取得に最も熱心な企業であった。従来、イノベーションと産業集積との関係については、後者が前者の苗床となるという漠然とした研究しかなく、必ずしも明確なものではない。マーシャルのいう外部経済は、必ずしもイノベーションを誘発しない。シュンペーターのいう「新結合」は、経済社会における生産要素の定常状態を仮定した論理である。結合されるべき要素それ自体が「開発」される可能性を論理的に排除しているのだが、本研究においては、生産「要素」それ自体が、企業の研究所と大学、あるいは、研究開発機関との共同研究によって増加していることを明らかにした。また、シュンペーターは「新結合」を遂行するのは企業家の役割であるとしていたが、企業の研究開発担当者、大学の研究者、企業家、公設試験機関など、多様性をそなえたアクターが、既存の要素技術を組み合わせる作業に従事していることも明らかになった。
著者
洞口 治夫 松島 茂 福田 淳児 近能 善範 行本 勢基 松本 敦則 天野 倫文
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究プロジェクトは、日本におけるイノベーション促進政策とクラスター形成政策の実態に焦点をあてた。実証研究の結果、知識マネジメントの方法がイノベーションの起点となっていることが明らかになった。また、政策担当者、産学官連携の実務家とのシンポジウムにおける対話を通じて、日本におけるイノベーション促進政策のあり方をまとめた。