著者
阿比 留萌 金高 宏文 竹中 健太郎 下川 美佳
出版者
日本スポーツパフォーマンス学会
雑誌
スポーツパフォーマンス研究 (ISSN:21871787)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.235-245, 2023 (Released:2023-09-20)
参考文献数
10

本研究は, 相手が一足一刀の間合いに入るために移動動作を起こす機会における出ばな面を習得した剣道競技者 (A 競技者) の身体知について報告した.具体的には,習得前後の運動動作と運動意識の懐古的比較から習得・指導に向けた身体知の提示を目的とした.その結果,重要な身体知は「左足母指球付近の荷重感」の意識であることが示唆された.打突前に左足の母指球付近に荷重することで,体を前に出す動作を開始する際に生じる右足から左足に体重をかけ直す動作(荷重移行)が省かれ,さらに打突の適切な距離や体勢に関する運動意識を得ることに繋がった.以上のことから,相手が一足一刀の間合いに入る機会における出ばな面を打突する場合は,左足母指球付近の荷重感を意識し打突の準備をすることが重要であると考えられる.
著者
下川 美佳 金高 宏文 竹中 健太郎 赤崎 房生 前田 明
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.35-43, 2018

<p>本研究は,剣道の打撃動作にともなって発生する打撃音と踏み込み音との関係を明らかにすることを目的とした。そのために,ヒトの音に対する可聴範囲(20Hzから20000Hzまでの周波数帯域)内の200Hzから4900Hzを対象に打撃音,踏み込み音およびそれらの複合音(打撃音+踏み込み音)との相違について検討した。</p><p>その結果以下のことが明らかとなった。</p><p>(1)打撃音は踏み込み音や複合音より小音である。</p><p>(2)打撃音と踏み込み音および複合音では構成する周波数帯の振幅スペクトルが異なる。</p><p>(3)複合音は,ヒトの聞き取りやすい周波数帯の振幅スペクトル量を大きくする。</p>