著者
高橋 仁大
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は,筆者らが開発したテニスの電子スコアブックの機能としてのパフォーマンス評価プログラムを開発し,実際の指導場面での活用結果からその有効性について検討するものである.本研究の結果,performance profiling手法を用いたパフォーマンス評価は,試合のセット取得と関連があり,セットを取得したプレーヤーは相手プレーヤーよりも高い評価結果となることが明らかとなった.
著者
山田 理恵 山本 徳郎
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究では,日本各地において行われてきた伝統的な打球戯の形態と変遷について明らかにすることを目的とした.具体的には,今日まで継承されている八戸・長者山新羅神社の加賀美流騎馬打毯と徒打毯,山形・豊烈神社の騎馬打毯と徒打毯,宮内庁主馬班の騎馬打毯,薩摩・大隅地方のハマ投げ,徳島県で行われていた騎馬打毯などについて,文書を中心とした史料の調査・収集と収集史料の解読・吟味,現地調査による動画・静止画の撮影・編集とデータの蓄積を行い,それらをもとに,各地の伝統的な打球戯の形態と移り変わり,独自性について考察した.その主な内容は,次のようにまとめられる.1.現在薩摩・大隅地方において継承されているハマ投げは,伝統的な競技法に基づきながらも異なる形態で行われており,さらに普及のための活動もなされている.2.徳島県では,特に1938年5月以降,馬産熱の振興と馬の育成,馬術の向上,尚武の精神の高揚などを目的として騎馬打毯の大会や講習会が盛んに開催されるようになり,第二次世界大戦中まで続けられていた.戦後は,馬の需要の減少等に伴って徐々に衰退していったと考えられる.3.八戸と山形の騎馬打毯は祭礼・神事と結びついていること,また八戸では免許制度も確立されていることが,今日まで継承されてきた要因であると考えられる.4.徳島の騎馬打毯の場合は,儀礼的な要素をもっていなかったことが衰退した一因であると考えられ,ここに,八戸・山形の騎馬打毯の展開とは異なる徳島の騎馬打毯の独自性があるといえる.
著者
隅野 美砂輝
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
学術研究紀要 / 鹿屋体育大学 (ISSN:13426613)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.53-66, 2022-11

Previous studies have revealed that the emotions of sports spectators have an important role in clarifying themechanism of sports spectator behavior. Madrigal (1995) reported that the enjoyment which sport spectatorsexperience while watching a game has a positive effect on their satisfaction. Sumino and Harada (2004; 2005)demonstrated that more emotion such as worry, enjoyment, and pride while watching a game leads to higher teamloyalty, and that more emotion such as pride and anger leads to higher intention to attend future games. On the otherhands, few studies have examined what events or stimuli during the game cause these emotions. The current studyinvestigates what kind of emotions sport spectators have experienced inside/outside the stadium and what kind ofsituation/event elicit these emotions. An interview survey was conducted with J. League spectators. The audio wasrecorded with an IC recorder with the consent of the interviewee, and a verbatim record was created from suchdata. The voice data was 5 hours 10 minutes 43 seconds in total for six people, and the verbatim record was 86,007characters in total. Using the verbatim record, the qualitative data analysis software Maxqda12 was utilized tosegment the factors that caused emotions and generate code names from the bottom up.This study derived the following findings. 1) The emotions associated with watching games at the stadium weregenerated for various scenes, events, and subjects. 2) Some emotions are elicited by the events related to the coreproduct of the service such as the game itself, the teams that the spectator supports, and the results and the play of theplayers who belong to those teams. 3) In the category of anger, the emotions are elicited by unfavorable behavior ofother spectators such as jeering. Practical implications and directions for future research are also discussed.
著者
宮本 直和 川上 泰雄 若原 卓
出版者
鹿屋体育大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

二関節筋である大腿直筋は、解剖学的に遠位と近位の二箇所で大腿神経の支配を受けているが、この二箇所が随意収縮中に別々に制御されているのか否か、また、別々に制御されている場合、それは二関節筋特有のものであるのかについては不明である。本研究で、膝関節伸展および股関節屈曲筋力発揮中に外側広筋・内側広筋・大腿直筋の複数箇所から筋電図信号を導出したところ、膝関節伸展筋力発揮時にはいずれの筋でも筋内で均一に、股関節屈曲筋力発揮時には大腿直筋の筋活動は遠位と近位で別々に制御されていることが明らかとなった。この結果は、二関節筋である大腿直筋内に機能的コンパートメントが存在することを示唆している。