著者
鈴井 正敏
出版者
明治大学経営学部人文科学研究室
雑誌
人文科学論集 (ISSN:03896021)
巻号頁・発行日
no.58, pp.巻頭11-13, 2012-03

長尾史郎先生が本年度をもってご退職される。長尾先生のご功績は教育・研究はもちろん,それ以外にも多大なものがある。とくに学生部長(1996年4月~2002年3月,それ以降,現在まで副学生部長)として,キャンパスの正常化にご尽力されたことは明治大学の歴史のなかでも重要である。ご退職にあたり,簡単ではあるがここにその記録を残し,長尾先生に感謝したい。明治大学における学生運動 明治大学は1980年代の初めから社会主義青年同盟(社青同)解放派学生組織の全国最大の拠点であった。その政治組織が革命的労働者協会(革労協)である。革労協は学生自治会(一部学生会および二部学生会)の中央執行委員,および一部は明治大学消費生活協同組合(明大生協)従業員として活動していた。
著者
永富 良一 鈴木 克彦 矢野 博巳 鈴井 正敏 和久 貴洋
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

運動やストレスに伴う免疫学的パラメータの変化は多数報告されているものの、その意義は未だ明らかにならず、実用的な研究が少ない。そこで2003年7月国際運動免疫学会コペンハーゲン大会の将来構想委員会において、今後スポーツ選手など運動に伴う免疫学的な問題に焦点を当てることを提案した。その結果、2005年モナコでの学術集会、2007年10月日本での学術集会では実用的な研究に焦点を当てることになり、本研究の代表者永富は国際運動免疫学会副会長に選出され、同時に2005年学術集会のプログラム委員長を務めることになった。この決定に伴い、これまでほとんど行われてこなかったスポーツの現場での免疫系が関連する問題点の調査を実施した。様々なレベルのスポーツ種目指導者に面接の上、質問紙を作成し、平成15年12月〜2月にかけて、大学生、プロスポーツ選手、実業団スポーツ選手、目本代表候補選手などを対象に無記名のアンケート調査を実施し1409名から回答を得た。有効街回答1367件を分析した結果、およそ20%にあたる274名が免疫に関連する疾患がスポーツ活動の障害になっていることを申告した。原因疾患として48.9%が急性上気道感染症を、25.2%がインフルエンザを、22.3%が花粉症を挙げた。インフルエンザ以外は軽症疾患といえどもスポーツ実施者にとっては無視できない問題であることがあらためて浮き彫りにされた。詳細な分析結果は現在報告書にまとめつつあり、各競技団体に配布する予定である。また本研究代表者が代表を務める日本運動免疫学研究会では2005年、2007年の学会に向けて今回明らかになった現場での問題点に関連する研究を奨励していく予定である。
著者
鈴井 正敏 川合 武司
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

【目的】NK細胞数及び活性(NKCA)は一過性の運動により影響を受けることが報告されている。本研究では継続的な強い運動(トレーニング)が安静時のNK細胞機能に影響するかを検討した。【方法】被検者は関東学生1部大学バレーボール部に所属する女性8名とし,トレーニングは秋季リーグ戦前の一ヶ月間にわたる強化練習(5時間/日×6日/週)とした。採血はトレーニング前,トレーニング中,トレーニング終了前,回復期の4回,早朝安静時に行った。測定項目は末梢血リンパ球のNK細胞数およびNKCA,血漿アドレナリン(Ad),ノルアドレナリン(Nad)濃度,コルチゾール濃度,CPK濃度,NK細胞上の接着分子CD11a,CD18,CD44,CD62Lの発現強度とした。データは安静値を基準に脱水補正を行った後,one-factor ANOVA(p<0.05)による分散分析を行った(StatView)。【結果と考察】NK細胞数およびリンパ球に占める比率はトレーニング期間を通して変化しなかった。NKCAと細胞当たりのLytic unitsはトレーニング終了前で有意(p<0.05)に低下した。Ad及びNad,コルチゾール濃度には変化が無く,CPK濃度はトレーニング終了前で有意(p<0.05)に増加した。NK細胞上のCD44はトレーニング終了時に増加し,,逆にCD62Lはトレーニング初期にCD18は回復期に低下した(p<0.05)。以上の結果より,強い運動の継続では一過性の運動で見られる変化とは異なることが明らかとなった。一過性の運動ではNKCAは個々の細胞の活性変化ではなく,細胞数の変化によって影響を受ける。これに対し,強度の高いトレーニングではNK細胞濃度の変化はなく,個々の細胞の活性が低下する可能性が示された。