著者
小屋口 剛博 眞木 雅之 鈴木 雄治郎 小園 誠史 萬年 一剛 前坂 剛
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

爆発的火山噴火に伴う火山灰拡散過程は,航空機航行障害の原因となるため,その高精度観測と予測が急がれる. 本研究では,申請者らが開発した3次元噴煙モデルとレーダ観測技術を応用し,「供給源の物理過程を考慮した火山灰移流拡散モデル」を開発した.具体的には,3次元噴煙ダイナミクス・火山灰輸送カップリングモデルの開発,火山灰移流拡散モデルに基づく逆解析手法の開発,レーダ観測による空中火山灰粒子分布の推定法の開発を行った.また,これらのモデルや解析手法を,霧島2011年噴火や最近の桜島の火山爆発などに伴う噴煙に適用した.
著者
横尾 亮彦 鈴木 雄治郎 井口 正人
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 = DPRI annuals (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.55, pp.163-167, 2011

桜島昭和火口の噴火を対象とした空振観測を行った。観測された昭和火口噴火の空振は2Hzと0.5Hzにピークを持っており,前者は火口内の地形構造が,後者は噴出噴煙そのものに起因して励起されたものでと考えられる。また,爆発的噴火の観測波形は,噴火開始期に放射される爆発波の位相が,桜島山体や姶良カルデラ地形で回折・反射し,1分以上にわたって断続的に多方向から到来したものであった。
著者
横尾 亮彦 鈴木 雄治郎 井口 正人
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報. B (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.B, pp.163-167, 2012-09-30

桜島昭和火口の噴火を対象とした空振観測を行った。観測された昭和火口噴火の空振は2Hzと0.5Hzにピークを持っており,前者は火口内の地形構造が,後者は噴出噴煙そのものに起因して励起されたものでと考えられる。また,爆発的噴火の観測波形は,噴火開始期に放射される爆発波の位相が,桜島山体や姶良カルデラ地形で回折・反射し,1分以上にわたって断続的に多方向から到来したものであった。
著者
鈴木 雄治郎
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.385-397, 2016-06-30 (Released:2016-09-12)
参考文献数
60

The dimensions of volcanic plumes (i.e., heights and spreading area) are the key observable data to estimate the intensity of eruptions, and they are commonly used as an initial input for the calculation of tephra dispersal models. The relationship between these observed data and the eruption conditions such as mass eruption rate in the various atmospheric conditions has been investigated by analytical methods, simple numerical models, and large numerical simulations. In this paper, we have overviewed the recent progress of these numerical models. The latest three-dimensional fluid-dynamics model of eruption clouds has been tested from a viewpoint of comparison with the observed data of the Pinatubo 1991 eruption, the Shinmoe-dake 2011 eruption, and the Kelud 2014 eruption. To develop an operational model of eruption clouds, the effective values of the empirical constants used in the simple numerical models are estimated on the basis of the simulation results of the three-dimensional model. We propose the diagrams to quickly estimate the plume height when the eruption and atmospheric conditions (e.g., mass eruption rate and wind velocity) are given.