著者
川村 正英 井上 一 花川 志郎 横山 良樹 長島 弘明
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1001-1003, 1990-08-25

抄録:全人工股関節置換術(THR)後抜去のやむなきに至り,Girdlestone関節形成術と同じ状態になった症例について,歩行機能を中心に評価した.1975年以来私たちが扱った.THR抜去症例,8例9関節を対象として,直接検診を行った.原疾患は慢性関節リウマチ(RA)4例5関節,変形性股関節症(OA)2例2関節,大腿骨頭壊死(AN)1例1関節,大腿骨頸部骨折1例1関節である.抜去原因は感染が7例8関節,著明なゆるみと骨折が1例あった.RA以外の4例は杖と補高装具を使用して少なくとも自宅周辺は歩行可能であり,うち3例は就労もしていた.しかしRAの4例は,調査時には全例車椅子生活か寝たきりであった.THR抜去を行った場合,杖が使える上肢機能があって他の関節障害が重篤でない症例では,術後の筋力増強訓練や補助具の使用により実用的な歩行が十分期待できる.
著者
長島 弘明
出版者
明治書院
雑誌
国語と国文学 (ISSN:03873110)
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.86-100, 2017-11
著者
長島 弘明
出版者
実践女子大学
雑誌
年報 (ISSN:09100679)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.43-99, 1983-03-10

ページ他に口絵あり
著者
青柳 正規 岸本 美緒 馬場 章 吉田 伸之 越塚 登 大木 康 長島 弘明 今村 啓爾 田村 毅
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究(COE)
巻号頁・発行日
1999

本研究プログラムは、人文科学の基礎となる「原資料批判の方法論」に関する再評価と情報科学と連携した新たな資料学の構築を目的としている。この目的遂行のために象形文化資料のデジタル画像とその記載データに基づく象形文化アーカイブを構築する一方で、積聚された文書資料による研究を併用し、歴史空間の復元とその解析について、以下のような成果をあげた。A.古代ローマ文化および日本近世文化を中心とした象形文化アーカイブを構築した。特に、ポンペイとローマに関するアーカイブの完成度の高さは、国際的に注目されている。B.アーカイブ構築過程に置いて、その媒介資料となるアナログ写真とデジタル画像の比較研究を行い、資料の色彩表現に関してはアナログ写真が優れていることを明らかにした。C.象形文化資料の記載について、多言語使用の可能性を研究し、複数の言語システムを活用し、成果をあげた。D.稀覯本などの貴重文献資料のデジタル化を行い、資料の復元研究を行った。たとえば、1800年ごろに活躍した版画家ピラネージの作品をデジタル化し、そこに表された情景を現代と比較し、新古典主義の特質を明らかにした。E.こうした象形文化アーカイブを活用し、共時的研究を行った。特にポンペイに関するアーカイブ構築によりポンペイ遺跡内における地域的特徴を明確にし、新たな社会構造に言及するまでに至った。F.日本近世文化に関しては、回向院周辺の広場的空間復元研究を行った。上記した数々の実績を基礎として、今後も古代ローマに関する象形文化資料を中心とした収集・公開を進め、研究を推進する予定である。このため、現在の研究組織を継続させるのみならず、象形文化研究拠点のハード・ソフトの両面で改善をはかり、国際的な「卓越した研究拠点」として成長させることが期待されよう。
著者
長島 弘明
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

3年間にわたる研究の最終年として以下の知見を得、また上田秋成の作品の新目録や秋成の新年譜、新出の資料等を、成果報告書にまとめた。1.秋成の和歌については、これまた新出の『毎月集』(二本)を、従来知られる断簡類と詳細に比較し、自撰歌集『藤簍冊子』以後の、晩年の歌風を明らかにした。2.狂歌については、『海道狂歌合』の現存する全ての稿本、および多数の版本を調査し、諸稿の成立順を明らかにした。また、試みに、序跋を含む『海道狂歌合』の校本を作成し、秋成の狂歌や文章の推敲時における様々な特徴を明らかにした。3.俳諧については、俳諧活動を年次順に整理し、秋成と当時の俳壇との関係を考察した。その結果、若い頃は都市風の俳諧グループと関係が深く、特に小野紹廉やその門人たちとはもっとも深い交流を結んでいること、また、中年期の、蕪村およびその門人たちとの交友が、画賛制作に手を染める大きな契機となっていることを明らかにした。4.随筆については、晩年の一見国学的著述と見られる『神代がたり』が、晩年の秋成の意識に即す限り、国学研究書ではなく、歴史随想とでも呼ぶべきものであることを『胆大小心録』等との比較を通じて明らかにした。5.伝記に関しては、秋成の書簡を網羅的に収集・検討し、それぞれの書簡の年次を考証して明らかにするとともに、今まで書簡の年次が未詳であったために年譜に記載できなかった事項を、相当数、年譜に書き加えることができた。また、最晩年の山口素絢あて書簡2通を新たに発見し、晩年の転居の理由を知ることができた。
著者
長島 弘明 増保 安彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.130, no.1, pp.49-54, 2010-01-01 (Released:2010-01-01)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

Monoclonal antibodies are being used as therapeutics for a number of cancers, such as leukemia, breast and colon cancers, and a lot of monoclonal antibodies specific for tumor-related antigens have been on clinical trials. Antibody-dependent cellular cytotoxicity (ADCC) is one of the major mechanisms by which antibodies exert anti-tumor effects. ADCC occurs through interaction between the Fc domains of IgG antibodies bound to target cells and Fcγ receptors on the surface of effector cells. In our study, a chimeric antibody, designated M-Ab, was constructed with the V regions from mouse anti-CD20 mAb 1F5 and the C regions from human IgG1 and κ chain. Two or three Fc domains were tandemly repeated downstream of the C-terminus of the M-Ab to give D0-Ab (Fc dimer Ab without a linker), T0-Ab (Fc trimer Ab without a linker), and T3-Ab (Fc trimer Ab with a (GGGGS)3 linker in front of the second and third hinge regions). Here, we show that Fc tandem repeat antibodies bind to all the low-affinity Fcγ receptors with very potent avidities and have greatly enhanced ADCC activity. T3-Ab is about 100 times more potent than the parental 1F5 chimeric antibody in terms of both Fcγ receptor binding and exerted ADCC activity at a 50-100 times less concentration as compared with the parental antibody. Thus, Fc tandem repeat antibodies are anticipated to be candidates for anti-tumor therapeutics and useful tools to elucidate the biological roles of Fcγ receptors.