著者
澤田 隆介 岩田 通夫 梅崎 雅人 臼井 義比古 小林 敏一 窪野 孝貴 林 周作 門脇 真 山西 芳裕
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第41回ケモインフォマティクス討論会 熊本
巻号頁・発行日
pp.2B01, 2018 (Released:2018-10-26)
参考文献数
2

漢方薬(漢方方剤と呼ばれる葛根湯など)による医療は日本の独創的かつ伝統的な治療体系である。その有用性は、欧米でも注目されている。本研究では、富山大学和漢医薬学総合研究所が長年に渡り蓄積してきた莫大な漢方医薬情報を、統合的に解析するための情報技術を開発し、漢方薬の作用機序の科学的考察や、漢方薬の新規効能予測を行うアルゴリズムやデータベースを開発した。漢方薬、その構成生薬及び成分化合物と標的タンパク質の階層的関係から、漢方薬が生体に薬理学的効果を及ぼすメカニズムの考察を可能にするだけでなく、in silico結合シミュレーションや機械学習の手法を用いて、漢方関連ビッグデータを解析することにより、漢方薬の新しい適応可能疾患の予測(漢方薬リポジショニング)も可能にした。本研究で構築したデータベース「KampoDB」は、web上で公開している(http://wakanmoview.inm.u-toyama.ac.jp/kampo/)。
著者
門脇 真也 蕪木 智子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.51-59, 2016 (Released:2016-07-12)
参考文献数
32
被引用文献数
1 2

【目的】低糖質高たんぱく質(low carbohydrate-high protein; LC-HP)食の非肥満者への影響は,動脈硬化性疾患につながる生体内酸化ストレスの関与を含め不明な点が多い。よって本実験ではLC-HP食の短期(2w)および長期的摂取(13w)の影響について非肥満マウスを用いて検討した。【方法】6週齢のC57BL/6J雄マウスを 2wおよび 13w飼育し検討を行った。飼料はLC-HP食(PFCエネルギー比率;40,16,44),または,普通食(PFCエネルギー比率;20,16,64)を摂取させた。【結果】LC-HP食群は普通食群に比し,体重増加率,副睾丸周囲脂肪組織重量および脂肪細胞面積が有意に低値,腎臓重量は有意に高値を示した。肝臓中スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性は,LC-HP食群で普通食群に比し有意に低値を示した。血清中アディポサイトカイン,インスリン,酸化生成物の指標とした肝臓中チオバルビツール酸反応性物質および酸化LDLの指標とした血清中レクチン様酸化LDL受容体結合アポリポたんぱく質Bでは,LC-HP食の影響を認めなかった。【結論】非肥満下でのLC-HP食は,体重増加および副睾丸周囲脂肪細胞の肥大化を抑制した。一方でLC-HP食は,肝臓SOD活性の低下による酸化ストレス増大を介し,動脈硬化性疾患発症に影響することが示唆された。

1 0 0 0 OA 狐憑病新論

著者
門脇真枝 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1902