著者
籔谷 祐介 阿久井 康平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1156-1163, 2022-10-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
25
被引用文献数
1

本研究では、地方自治体の総合計画に記されている各都市政策への市民満足度が、シビックプライドの醸成に与える影響を小矢部市をケーススタディとして実証的に検証した。満18歳以上の小矢部市民を対象に1250部アンケートを配布し、有効回答は437(有効回答率 35.0%)であった。調査の結果、官民協働による自治体経営、魅力ある都市空間形成と観光振興、教育推進に関する政策満足度を向上させることで、シビックプライドを構成する地域愛着が醸成され、その結果としてアイデンティティと参画、持続願望が醸成されるという因果関係を統計的に明らかにした。また、市民の社会参画の機会を創出し当事者意識を育むことが、シビックプライドを醸成する上で最も有効な政策であることを指摘した。さらに、男性、高齢者、居住年数が長い市民ほどシビックプライドが高いことを明らかにし、女性の地域社会における活躍の場や機会の創出、居住年数の短い若者のシビックプライドの醸成が課題であることを示した。
著者
有原 千尋 籔谷 祐介 阿久井 康平 沼 俊之
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.28, no.69, pp.941-946, 2022-06-20 (Released:2022-06-20)
参考文献数
7

In this study, we implemented the street furniture “BOLLARD TABLE” at the Oote-Mall in the central area of Toyama City, and verified its effectiveness. As a result, it was found that the “BOLLARD TABLE” creates a well-designed staying space that gives users a sense of openness and the character of the Oote-Mall. These findings will provide insights for the development of street furniture that provides a new way to enjoy urban space while ensuring safety considering the COVID-19 pandemic.
著者
籔谷 祐介 阿久井 康平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.772-779, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
18

本研究では、高校生の通学時における地域風土との接触が地域愛着の醸成に与える影響を実証的に検証することで、どのような接触機会が地域愛着形成に有効であるかを明らかにした。具体的には、富山県小矢部市内の高校に通学する高校生380人を対象にアンケート調査を実施した結果、自然や人との接触が地域愛着(選好)や地域愛着(感情)に影響を与えることを統計的に明らかにした。さらには、子どもの頃の地域愛着醸成がUターン意識や地域における活動への参加意識の向上につながる可能性が示唆されたことから、Uターン施策として、地域愛着を醸成する通学路の計画や地域の人や自然との接触機会を増やす施策が有効である可能性を示した。
著者
阿久井 康平 嘉名 光市 佐久間 康富
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D1(景観・デザイン)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.32-44, 2016

本研究は,大阪市街地における第一次都市計画事業により架設された全154橋の橋梁意匠に着眼し,その骨格をなす高欄,親柱及び照明柱といった[橋梁付属物]を手掛かりに,市街地における展開や実態の特徴を解明しようとするものである.本研究では分類化した[橋梁付属物形式]に加えて,全橋共通で把握可能な[橋梁諸元・立地条件]及び[設計思想との対応]に関する要素を総合的に導入した数量化III類を行い,橋梁意匠を【橋梁デザインの格】と【橋梁付属物形式の趨向】の軸により位置づけ,6パターンの橋梁群に類型化した.各橋梁群は,市街地空間における一定のエリア及び空間軸でまとまりをもって展開され,事業期間における[橋梁付属物形式]の趣向の変遷を明らかにした.
著者
阿久井 康平 嘉名 光市 佐久間 康富
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D1(景観・デザイン) (ISSN:21856524)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.32-44, 2016 (Released:2016-09-20)
参考文献数
46

本研究は,大阪市街地における第一次都市計画事業により架設された全154橋の橋梁意匠に着眼し,その骨格をなす高欄,親柱及び照明柱といった[橋梁付属物]を手掛かりに,市街地における展開や実態の特徴を解明しようとするものである.本研究では分類化した[橋梁付属物形式]に加えて,全橋共通で把握可能な[橋梁諸元・立地条件]及び[設計思想との対応]に関する要素を総合的に導入した数量化III類を行い,橋梁意匠を【橋梁デザインの格】と【橋梁付属物形式の趨向】の軸により位置づけ,6パターンの橋梁群に類型化した.各橋梁群は,市街地空間における一定のエリア及び空間軸でまとまりをもって展開され,事業期間における[橋梁付属物形式]の趣向の変遷を明らかにした.
著者
阿久井 康平 籔谷 祐介 沼 俊之
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.27, no.65, pp.440-445, 2021-02-20 (Released:2021-02-20)
参考文献数
11
被引用文献数
6

In this paper, it was shown the role, design process and effects through the design and production of “Machinaka-Tent” for the purpose of developing street furniture that contributes to landscape formation of street space.Also, it was reported the concept and design details of the model. In addition, as a result of verifying the effect using “Machinaka-Tent” at transit mall, it was clarified that effects of improving the visibility of the store, impression of the streetscape and creating accessibility and variety of communication.