著者
阿保 真 河辺 成和 長澤 親生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.210, pp.77-82, 1999-07-22

小型で簡易な高層大気の新しい観測手段として、擬似ランダム変調方式バイスタティック流星レーダの開発を行った。CWレーダに擬似ランダム変調方式を用いることによって、電波の伝搬距離測定と干渉波の除去を実現できることを原理的及びシミュレーションにより明らかにした。また、擬似ランダム変調方式を用いることによりS/Nが改善されることがわかった。更に、GPS衛星による時刻同期等を用いたシステムのハードウェアの設計を行った。基礎実験では流星エコー数の日変化の測定を行った。
著者
中村 卓司 阿保 真 江尻 省 SHE Chiao-Yao YUE Jia 原 貴洋
出版者
国立極地研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

高度100km付近には、ナトリウム原子、鉄原子など様々な金属が原子状態で存在する金属原子層がある。本研究では、この層に地上からレーザー光を照射して、遠隔地との通信を行うと同時にこの付近の高度の大気の様子を調べる大気観測を行うことのできるシステムについて、首都大学東京と国立極地研究所の5.3km離れたキャンパス同士で送受信実験を行い、また観測法/通信法を詳細に検討を行って、実現可能であることを示した。
著者
阿保 真 柏柳 太郎 長澤 親生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.650, pp.5-10, 2003-02-13

我々は,上空90km付近の風測定に用いられている流星レーダとして,従来のパルス・モノスタティック方式に対して,PN変調を用いたバイスタティック方式システムの開発を行っている.このレーダの特徴は,CW信号をPN変調することにより,ピーク電力をパルス方式より小さく,なおかつ電力密度も小さくすることができ,他の通信機器への妨害が抑えられる点にある.本稿では,シミュレーションにより符号系列周期等の最適パラメータの検討を行い,また,観測に最適な反射点領域について,高さ精度,風の測定精度のシミュレーションを行った.結果として,受信点上空がもっと精度が良く,受信点上空半径100km範囲内の流星エコーにより,到来角制度が1.5degのとき,高さ精度3.5km.受信信号のSNRが-10dBのとき風速精度3m/sで風の観測が行えることを示した.