著者
大月 隆寛 岡田 顕宏 坂梨 夏代 武井 昭也 横田 久貴 飯田 俊郎 菊地 暁 赤川 智保 吉岡 精一
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

メディアコンテンツと「地域」の関係について、従来の人文社会系諸領域からのアプローチを方法的に概括し、激変しつつある現在の情報環境において有効な新たな視角を学際的・領域横断的に模索する考察を行った。文化資源としてのメディアコンテンツの視点から、富良野市および近郊にある「文化資源(文化財資産)」の調査を行い、富良野が持つ文化資源の掘り起こしと、それが町の活性化-町おこしにどう利用されているのかを歴史的に捉え現在の問題点の抽出を試みた。官民連携についての住民の意識についての調査も行い、『北の国から』がどのように記憶されているのか、当時実際に関わった人たちなどへの聞き書き取材もできる限り行った。
著者
飯田 俊郎 イシ アンジェロ
出版者
北海道大学大学院教育学研究院教育社会学研究室
雑誌
『調査と社会理論』・研究報告書
巻号頁・発行日
vol.28, pp.217-234, 2009-03-24

日系ブラジル人のトランスナショナルな移動と定住. 小内透編著. (外国人集住地域の社会学的総合研究 ; その8)
著者
大山 信義 林 美枝子 森 雅人 玉山 和夫 飯田 俊郎 西脇 裕之
出版者
札幌国際大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

1.〈持続可能な環境〉及び〈コミュニティの創発性〉の条件を探るため平成11年度に引き続き北海道釧路湿原(標茶町・鶴居村・浜中町)、山形県朝日町、宮崎県椎葉村の3地域の調査を実施し、環境保全における地域住民の活動、NPO活動、住民の自然信仰が重要な条件となっていることが明らかになった。2.アイヌ民族の居住地であった釧路湿原では、カムイ伝説や開拓農民のアニミズム信仰が自然環境を保全するうえで重要な意義をもつ。また、自然感性に基づくNPO組織と農民の自主的な活動による保護運動が湿原の生態系を保護する役割を果たしている。3.朝日町ではエコミュージアム建設運動によって地域の歴史的・文化的資源、自然資源の保護するまちづくりを行っている。この運動はナチュラリストの活動と並んでコミュニティが自己組織力を高めながらコミュニティの創発性効果を生み出している。4.椎葉村では過疎化による連帯基盤の弱体化が進んでいるが、山村社会における神木信仰、生活者の土地・環境に対する強いコミットメント(かかわり)が自然環境を守る上で重要な要素となっている。5.地域の環境負荷効果については主観的評価法が有効であり、釧路湿原塘路地区での事例では環境に対する高い価値評価をしている。地元の生活者と観光客とも自然に対する強い共感が価値評価につながっていることが分かった。6.地方のコミュニティは持続的環境を生み出すため生態系保護の要請に応えようとしており、その行動は社会学でいう〈創発的反省〉の精神に立脚しているといえる。