著者
馬原 文彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.11, pp.2341-2348, 2017-11-10 (Released:2018-11-10)
参考文献数
9
被引用文献数
2

ダニ媒介性感染症は発生数の少ないものが多く,日常診療のなかで遭遇することは稀な感染症である.本稿では,代表的なダニ媒介性感染症で近年多発している日本紅斑熱(Japanese spotted fever),つつが虫病(Tsutsugamushi disease)について主に述べ,ダニ刺咬患者への初期対応について言及する.ダニとの接触がほとんどないと思われる生活環境であっても,海外も含めて人と物が頻繁に移動することを考慮し,いつでもどこでも起こり得る感染症として,常に新たな認識が必要な疾患である.
著者
馬原 文彦 古賀 敬一 沢田 誠三 谷口 哲三 重見 文雄 須藤 恒久 坪井 義昌 大谷 明 小山 一 内山 恒夫 内田 孝宏
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1165-1172, 1985
被引用文献数
22 61 50

昭和59年5月中旬より7月までの短期間に, 徳島県阿南市において, 紅斑と高熱を主徴とし特徴的な経過を辿ったリケッチア症と思われる3症例を経験した. これらの症例は, Weil-Felix反応OX2陽性で, 恙虫病とは異なる反応を示し, 詳細な臨床的血清学的検索の結果, わが国初の紅斑熱リケッチア症と判明した.<BR>症例は, 62~69歳の農家主婦で, 藪または畑に入ってから2~8日後に発熱, 悪寒戦標をもって発病し, 稽留熱 (39~40℃ 以上) と, 四肢末梢から全身に拡がる皮疹を特徴とした. 皮疹は, 米粒大から小豆大, 淡紅色の痒みを伴わない紅斑で, ガラス圧により消退するが, 次第に出血性となった. 3例中2例で痂皮または潰瘍を伴う硬結を認めた (刺し口). 全身リンパ節腫脹, 肝脾の腫大は認めなかった. 治療は, テトラサイクリン系抗生剤 (DOXY) が著効を示した.<BR>血清学的検査では, Weil-Felix反応で, 3症例共OX2に有意の抗体価上昇を示した. 間接免疫ペルオキシダーゼ反応では, 恙虫病リケッチア3株に陰性であり恙虫病では無いことが証明された. 更に, CF反応で紅斑熱群特異抗原に対し陽性となり, 本症例は, 紅斑熱リケッチア感染症であることが確認された.
著者
馬原 文彦 古賀 敬一 沢田 誠三 谷口 哲三 重見 文雄 須藤 恒久 坪井 義昌 大谷 明 小山 一 内山 恒夫 内田 孝宏
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1165-1172, 1985
被引用文献数
22 61

昭和59年5月中旬より7月までの短期間に, 徳島県阿南市において, 紅斑と高熱を主徴とし特徴的な経過を辿ったリケッチア症と思われる3症例を経験した. これらの症例は, Weil-Felix反応OX2陽性で, 恙虫病とは異なる反応を示し, 詳細な臨床的血清学的検索の結果, わが国初の紅斑熱リケッチア症と判明した.<BR>症例は, 62~69歳の農家主婦で, 藪または畑に入ってから2~8日後に発熱, 悪寒戦標をもって発病し, 稽留熱 (39~40℃ 以上) と, 四肢末梢から全身に拡がる皮疹を特徴とした. 皮疹は, 米粒大から小豆大, 淡紅色の痒みを伴わない紅斑で, ガラス圧により消退するが, 次第に出血性となった. 3例中2例で痂皮または潰瘍を伴う硬結を認めた (刺し口). 全身リンパ節腫脹, 肝脾の腫大は認めなかった. 治療は, テトラサイクリン系抗生剤 (DOXY) が著効を示した.<BR>血清学的検査では, Weil-Felix反応で, 3症例共OX2に有意の抗体価上昇を示した. 間接免疫ペルオキシダーゼ反応では, 恙虫病リケッチア3株に陰性であり恙虫病では無いことが証明された. 更に, CF反応で紅斑熱群特異抗原に対し陽性となり, 本症例は, 紅斑熱リケッチア感染症であることが確認された.