著者
兼子 智 高松 潔 吉田 丈児 小川 真里子
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は精子側技術の向上、媒精環境の効率化によりICSIに依存することなく受精胚を得ることを目的として、授精に供するDNA断片化陰性精子の高精度分画、2. DNA断片化初期像、頭部空胞、先体反応誘起能観察による精子品質管理、3.卵管様微少流路内で運動精子分離、先体反応誘起、受精を同時に行う人工卵管法により、媒精に要する精子の質的向上と量的な下限値の低下を図ることに成功した。本法を顕微授精反復不成功例(250例、406周期)施行し57症例が妊娠し、49例が分娩に到った。ICSI反復不成功例が本研究で確立した高効率媒精システムにより妊娠に至る可能性があることが示された。