著者
高橋 弘志 大町 美歩 松葉 育雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.614, pp.1-6, 2002-01-22

経済時系列の分布は一般的にガウス分布ではなくレヴィ分布に従うことが知られている.しかし, 実際にその分布がレヴィ分布に起因するような原理は発見されていない.ただ, 経済時系列の特徴である長期記憶性によってレヴィ分布が発生することは知られている.そこで一般化エントロピーの最大化原理を用いることで, レヴィ分布のスケーリング指数μとTsallisのq-エントロピーのパラメータであるqとの関係を導き出すことができると考える.その関係性を実データとして1991年から2000年までの日次日経平均株価を用いることでその妥当性について検証した.
著者
鈴木 庸夫 高橋 弘志 梅津 和夫
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

現在、突然死の死因のうち半数強が心臓疾患によるものであり、その中でも半数以上は冠動脈硬化症による虚血性心疾患である。そこで、平成7年度から3年間に、主としてイヌを用いて虚血性心疾患のモデルを作成し、致死的不整脈の発生機構と超早期心筋梗塞の証明法を見出す目的で本研究を行った。平成7年度及び8年度では、イヌの虚血性心疾患のモデルを用いた実験で心室細動は冠動脈結紮後15〜30分の間で最も誘発され易くなり、その後は徐々に誘発され難くなることが明らかになった。またルクソールファストブルー染色法の改良法では、虚血後15〜30分位のものでも虚血部位の収縮帯が証明され、この方法を用いると心筋梗塞後15〜30分でもその証明が可能で、突然死の心筋梗塞の診断に有用であることが判明した。これらのことをふまえて、平成9年度は突然死の解剖例で死因が明確にされなかった、いわゆる原因不明の突然死の例で、ルクソールファストブルー染色法の改良法を用いて組織染色を行ったところ、そのうちのほとんどで死因が虚血性心疾患であることが明らかにされた。