著者
大饗 和憲 井口 浩一 森井 北斗 上田 泰久 八幡 直志 高橋 翼 松田 浩美 笠原 知樹 田沼 悠太
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
pp.36.3_03, (Released:2022-03-04)
参考文献数
7

高齢者の非骨傷性頸髄損傷に対する積極的早期手術療法の治療成績について報告する. 対象と方法 : 70歳以上の非骨傷性頸髄損傷患者に可及的早期に除圧術を施行し, その術後成績を検討した. 結果 : 治療を行ったのは59例でそのうち手術を行ったのは57例であった. 男性48例, 女性9例, 平均年齢78.2歳, ASIA分類でAIS A13例, B8例, C36例であった. 受傷から手術までの時間は中央値9時間, 在院日数は46日, 入院中の死亡は5例 (8.8%) であった. 入院中にAISで1段階以上改善した症例は40例 (70.2%) で, そのうち7例 (全体の12.3%) では2段階以上の改善がみられた. 考察 : 高齢者の脊髄損傷は神経学的予後が悪く, 合併症により死亡率も高いと報告されている. しかし, 高齢者であっても積極的に早期に除圧を行うことで死亡率を下げることができ, 機能予後も改善できると考える.
著者
高橋 翼 中村 寛子 木村 啓志
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.850, pp.16-00560-16-00560, 2017 (Released:2017-06-25)
参考文献数
16

Nowadays, in vitro fertilization (IVF) of mammalian embryos is an essential technique in the reproductive technology and other related life science fields. However, the fertility rate by this technique is still less than 25%. Therefore, a novel in vitro fertilization method which obtains high fertility rate has been highly desired to the reproductive technology. In this study, we proposed and developed an in vitro embryo production device which allows three steps of sperm selection, fertilization and culture on a microdevice. To realize this concept, we integrated the sperm sorting function combining with swim-up and swim-down methods onto the device. To evaluate the device functions, sperm sorting experiment, in vitro fertilization experiment, and embryo culture experiment have been carried out. As results, we concluded that the device has ability to produce high quality embryos by integrating the sperm sorting function. This concept will open and enhance the management of in vitro fertilized embryos for assisted reproductive technology, livestock breeding, and fundamental stage research by further development.
著者
吉田 寛 田尻 孝 真々田 裕宏 谷合 信彦 平方 敦史 川野 陽一 水口 義昭 清水 哲也 高橋 翼
出版者
日本門脈圧亢進症学会
雑誌
日本門脈圧亢進症学会雑誌 (ISSN:13448447)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.185-188, 2002-12-15 (Released:2012-09-24)
参考文献数
9

内視鏡的静脈瘤結紮術 (EVL) の意義と適応を検討した.対象は, 初回にEVLを施行した80例で, 後日EVL追加した34例 (EVL群) と後日1%ASによる内視鏡的硬化療法 (EIS) を追加した46例 (EVL+EIS群) の2群に分類した. (EVL, EVL+EIS) (mean±SD) (1) 完全消失率 (94.1, 93.5%) (NS), 治療回数 (2.5±0.5, 3.1±1.0回) (p<0.005), 総結紮数 (22.1±8.2, 13.2±4.9) (p<0.0001). (2) 累積初回再発率は有意にEVL群で高率 (p<0.05). (3) 再発例 (30例, 36例) (NS) に対する追加治療再入院回数 (1.8±0.6, 2.9±1.2回) (p<0.0001).うち手術, 塞栓術を追加例 (3例, 12例) (p<0.05) であった.EVL群では再発率は高率だが, 少ない追加治療回数にてコントロール可能であった.-方EVL+EIS群は, 内視鏡治療の限界例が多かった.EVLは, 当初より再発を念頭にいれ, 追加治療も含めて一連の治療法と考えれば, 良好な長期成績が得られ, first choiceの治療法になりうる.