- 著者
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平井 郁仁
高田 康道
佐藤 祐邦
高橋 晴彦
矢野 豊
高津 典孝
松井 敏幸
今村 健太郎
池田 圭祐
岩下 明德
宮岡 正喜
- 出版者
- 医学書院
- 雑誌
- 胃と腸 (ISSN:05362180)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.3, pp.345-357, 2014-03-25
要旨 当科において診療したCrohn病(CD),潰瘍性大腸炎(UC),Behçet病患者(BD)を対象とし,生検および手術標本における病理組織学的所見の結果から,二次性アミロイドーシス(SA)合併の有無を検討した.CDに関してはデータベースを用いて患者数,臨床像,臨床経過および長期予後について解析し,さらにSA合併症例の詳細とSAの合併有無別の比較検討を加えた.IBD患者におけるSA合併率は1.1%(CD : 1.6%,UC : 0.3%,BD : 3.4%)であった.CD症例においては,(1) 診断では十二指腸病変の認識と生検が有用であること,(2) SA合併率は1.6%で,近年やや下降傾向であること,(3) 累積生存率はSA診断後50か月で79.5%,131か月で53.0%と生命予後が不良であること,(4) SA合併例は悪性疾患の既往の頻度が15.4%で非合併例より有意に高かったことが明らかとなった.