著者
飯倉 洋一 クリストファー リーブス 北村 啓子 舘野 文昭 高見 純 有澤 知世 神作 研一 海野 圭介 恋田 知子
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-16, 2018-10-15

●メッセージ古典籍を開くために●研究ノート博論を摘まむ古典ARの紹介――展示会での新しい鑑賞方法――●書評 ブックレット〈書物をひらく〉4小山順子著『和歌のアルバム 藤原俊成 詠む・編む・変える』●エッセイマレガ・プロジェクトでの共同研究と、バチカン・イタリアからの招聘旅程を終えて●トピックスないじぇる芸術共創ラボ アウトプットイベント2件開催和歌ワークショップ【X】2018夏イリノイ特別展示 祈りと救いの中世〈新収〉庵逧厳旧蔵資料の紹介中髙生向けの講演会・展示を国立国会図書館国際子ども図書館とのコラボで開催!第42回国際日本文学研究集会(プログラム)総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況●表紙絵資料紹介『比丘尼縁記』
著者
高見 純
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.17-37, 2020-03-16

13世紀以来、イタリア北中部では都市政府による記録文書の保存と管理が本格的に開始された。干潟の大商業都市ヴェネツィアも例外ではなく、15世紀以降に書記局を中心に過去の記録を整理し、文書形成と管理を拡大的に整備・進展させ、現在でも、ヨーロッパで有数の量の記録文書を伝え際だった存在感を示す。 これまで、ヴェネツィアの文書管理については、書記局官僚の形成とともに、主に都市政府による統治・行政の範囲内で解明が進んできた。一方で、都市政府という枠組みの外にある民間実践については、十分な検討が進んでこなかった。 そこで、本稿では、13世紀に成立し、15世紀以降に都市の主要な慈善団体の1つとして近世まで大きな存在感を有し続けた大規模宗教兄弟会を事例にして、同団体による文書管理を検討する。それによって、慣習法の蓄積への対応に追われた都市政府による管理との類似性が指摘されるとともに、15世紀から16世紀前半にかけて多くの遺産管理を担うことになった同団体の事情が文書管理に及ぼした影響も考察される。また、本稿の事例によって、都市ヴェネツィアにおける幅広い<アーカイブズ実践>の社会状況についての一端を明らかにすることも期待される。
著者
倉田 実 川平 敏文 入口 敦志 岡田 貴憲 高見 純 邱 春泉 木越 俊介 神作 研一 西村 慎太郎 恋田 知子
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.55, pp.1-16, 2019-06-24

●メッセージ牛はどこに連れていかれたか――『枕草子』から――●エッセイ足で稼ぐということ――伊藤栄治資料をめぐって――●トピックス・ぷらっとこくぶんけん――多摩学術文化プラットフォーム――・企画展示「本のかたち 本のこころ」・展示室特設コーナーの利用について・ないじぇるリポート――AIR・川上弘美さんとのWSから――・バチカン図書館所蔵マレガ文書から広がる国際的協働と日本近世文書の国際的活用・絵巻の旅――日本古典籍セミナー――・2019ホノルル国際共同研究会と日本古典籍セミナーの開催・TEXT AND TEXTUALITY IN JAPANESE COURT POETRY――AAS 2019 デンバー 研究発表――・国文学研究資料館基幹研究「アーカイブスと地域持続に関する研究」・シンポジウム「松代藩・真田家の歴史とアーカイブズⅢ」・第16回日本古典籍講習会(平成30年度)・〈新収〉臼田甚五郎旧蔵資料の紹介・閲覧室だより・総合研究大学院大学日本文化研究専攻の近況●表紙絵資料紹介『小易(こやす)の本地』
著者
高見 純
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.17-37, 2020-03-16

13世紀以来、イタリア北中部では都市政府による記録文書の保存と管理が本格的に開始された。干潟の大商業都市ヴェネツィアも例外ではなく、15世紀以降に書記局を中心に過去の記録を整理し、文書形成と管理を拡大的に整備・進展させ、現在でも、ヨーロッパで有数の量の記録文書を伝え際だった存在感を示す。 これまで、ヴェネツィアの文書管理については、書記局官僚の形成とともに、主に都市政府による統治・行政の範囲内で解明が進んできた。一方で、都市政府という枠組みの外にある民間実践については、十分な検討が進んでこなかった。 そこで、本稿では、13世紀に成立し、15世紀以降に都市の主要な慈善団体の1つとして近世まで大きな存在感を有し続けた大規模宗教兄弟会を事例にして、同団体による文書管理を検討する。それによって、慣習法の蓄積への対応に追われた都市政府による管理との類似性が指摘されるとともに、15世紀から16世紀前半にかけて多くの遺産管理を担うことになった同団体の事情が文書管理に及ぼした影響も考察される。また、本稿の事例によって、都市ヴェネツィアにおける幅広い<アーカイブズ実践>の社会状況についての一端を明らかにすることも期待される。