著者
徳田 尚之 黄 亮 陳 亮 日下部 誠 永井 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.1089-1101, 2001-07-01
被引用文献数
8

本論文では, 文字列照合アルゴリズムを使うことにより, システムに全く素人な語学教師でもこれまでの教育経験を容易にシステムに組み込むことができ, しかもロバストで効率の良いテンプレートオートマトンによる対話式英作文(語学)学習支援システム(ILTS:Intelligent Language Tutoring System)を開発することに成功した。本システムの一番の特徴は, 学習者による入力英作文とテンプレートパス間で定義される相似度の最も高い最車共通文字列(Heaviest Common Sequence)探索により学習者の英作文の誤り診断を行い, それに沿って学習戦略を立てたことである。このシステムでは外国語教育では定評のあるFries教授法[1]とも共通する基本的英文熟語の繰返し学習法を採用することにより英語学習教育の効率を高めただけでなく, 自然言語に特有な文章パターン数の指数関数的爆発を避けることにも成功した。テンプレート構築の際に用いた200人程度のモニタ群と学習背景が全く違う100人程度のモニタ群で予備的なシステム性能評価試験を行い, 期待どおりの診断結果が得られたので報告する。
著者
津田 侑 黄 亮錦 森村 吉貴 侯 書会 上原 哲太郎 上田 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.300-310, 2014-01-15

インターネット上でのユーザ間の情報共有はCGMと呼ばれるユーザ主体の情報発信基盤を通じて文字,写真,動画など様々な形で行われている.その中でもインターネット生放送は情報を映像とともにリアルタイムに伝える手段として注目を集めている.本論文ではユーザが創造したコンテンツを保護しつつ情報を発信できるインターネット生放送システムを提案しそのプロトタイプを構築した.そして,そのプロトタイプを用いて操作性,映像の品質,コンテンツ保護の効果の3つの項目を評価するために被験者実験を実施した.操作性では83.3%の被験者から高い評価を得られた.映像の品質は画質,音質,映像と音声の同期性の3つの指標でそれぞれ70%以上の被験者から高い評価を得られた.コンテンツ保護の効果では100%の被験者に映像の視認性について効果が見られた.また,94.4%の被験者から映像の横流しに対する抑止力があるという評価を得た.