著者
黒田 正典
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.30-38,62, 1969-10-15 (Released:2013-02-19)
参考文献数
9

人間の精神生活はどんな点から「わかる」ようにすべきか。精神生活は自然科学的因果の説明だけによつてもわからない。また目的や規範だけでも完全にはわからない。精神生活は, 人間に対して束縛的に影響する事実的条件と人間が自由意志によつて選択する目的的条件の両方からつかまれる必要がある。意見とか行為とか技術とかいうものもこの事実的条件 (Xということにしよう) と目的的条件 (Z) の両方を合理的に繋ぐ結果 (Y) としてつかまれるのである。つまり人の行為をわかるということ (了解) もこの両者XとZとの関係が明かになるということにほかならない。
著者
黒田 正典
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.164-173, 1969-06-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
5

ここで緊急災害と名づけるものは, 都市における大地震を典型として, これに類似する各種災害を意味する. 緊急災害は人口密集地帯の広範囲にわたる物理的破壊・経済的損失・生命的危険から成る. この災害は多元的・異質的諸要因によって条件づけられる. 緊急災害における人間の行動は, かかる多元的要因の複合体に対する反応であり, したがって現在のところ, 単純な函数的関係に分析することは困難である. それは大づかみの傾向として記述される. この観点のもとに, 新潟地震の調査結果を参考として, 22の命題が仮説的に提出された. たとえば, 危険感, 避難の様態, 火気の処理, 反応の男女差, 情報源, トランジスタ・ラジオの役割, 流言の内容と条件など.