- 著者
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黒田 正典
- 出版者
- Japan Ergonomics Society
- 雑誌
- 人間工学 (ISSN:05494974)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, no.3, pp.164-173, 1969-06-15 (Released:2010-03-11)
- 参考文献数
- 5
ここで緊急災害と名づけるものは, 都市における大地震を典型として, これに類似する各種災害を意味する. 緊急災害は人口密集地帯の広範囲にわたる物理的破壊・経済的損失・生命的危険から成る. この災害は多元的・異質的諸要因によって条件づけられる. 緊急災害における人間の行動は, かかる多元的要因の複合体に対する反応であり, したがって現在のところ, 単純な函数的関係に分析することは困難である. それは大づかみの傾向として記述される. この観点のもとに, 新潟地震の調査結果を参考として, 22の命題が仮説的に提出された. たとえば, 危険感, 避難の様態, 火気の処理, 反応の男女差, 情報源, トランジスタ・ラジオの役割, 流言の内容と条件など.