著者
今川 峰子 譲 西賢 齊藤 善弘
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.212-222, 2000-12-31 (Released:2017-07-20)
被引用文献数
2

この研究の第一の目的は, 親子間, 夫婦間, 義理の親子間のパーソナル・スペースを中年者と高齢者で比較し, 発達的な視点から検討することにある。第二の目的は, 三世代同居が家族メンバーとのパーソナル・スペースに, どのような影響を与えるのかを検討することである。パーソナル・スペースは会話場面での相手との対人距離により測定した。すなわち, 会話場面を想像させ気づまりにならない程度にまで接近した位置を, 被験者に求めるシミュレーション法を用いた。被験者は35歳〜59歳までの中年世代の285名と65歳以上の高齢者世代の219名であった。対人距離は, 中年者の方が高齢者よりも, 息子や娘とは接近していた。中年者と高齢者に共通して, 母親→娘の対人距離は, 母親→息子, 父親→娘, 父親→息子よりも接近していた。特に女性中年者では, 娘との距離が近い。配偶者との距離は, 世代による差が認められなかった。中年者と高齢者は共に, 義理の関係になる相手とは離れ, 実の親子問は接近していた。義理の親子間の対人距離は, 同居・別居による差が認められなかったが, 女性中年者では, 婿養子として同居している夫との距離が離れていた。
著者
三井 斌友 齊藤 善弘
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では, 数学定数であり超越数でもある円周率πの数値表現を, 擬似乱数生成に用いる提起を行い, その実現のため数値的な検証を行った. πの超多数桁10進表現を適宜な桁数ごと区切ったのち規格化し, [0,1]区間に分布する一様乱数とみなしたとき, 他の生成法と比較して統計的優劣があるかどうかを検定した. この結果, πを用いる方法は他の方法と比較して決して劣ることはなく, むしろいくつかの優位さが見られることを示した.