著者
石川 昌紀 KOMI V Paavo NICOL Caroline 小田 俊明 伊藤 章
出版者
大阪体育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

東アフリカ中・長距離陸上競技選手の強さに着目し,生理的指標から競技力に関係する要因について調査されてきたが,決定的な要因は明らかにされていない.本研究は,彼らのランニングスタイルを可能にする筋腱の形態的特徴,さらに彼らの効率的な走行を可能にする筋腱の機能特性に着目し調査した.その結果,彼らの下腿の長いアキレス腱と短い腓腹筋の筋束長が効率的な走行を可能にしている点,またこれまでの通説と異なり,彼らの長いアキレス腱モーメントアームが走効率を高める上で重要であることが明らかとなった.つまり,彼らの高いランニング効率は,彼らの形態的特徴を生かした少ない筋活動での走行がキーになることが明らかとなった.