著者
三本松 政之 関井 友子
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.88-97, 1994

"Political Correctness" is a new vogue term in the U. S.. It rejects the traditions of the West and is used to refer to a correct ideological position on matters of race, gender, and sexual orientation. This paper is to describe characteristics of PC movement in the U. S.. PC movement is concerned with multiculturalism movement on campuses and a crisis in American higher education. We intend to make clear what is the PC movement, especially focussing on four aspects; language cleansing, cultural war, politicul struggle or empowerment and integrating nationalities.
著者
江種 伸之 姜 学妍 峠 和男 西田 憲司 平田 健正
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.297-304, 2011-06-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
11

土壌汚染対策法の施行規則では,原位置封じ込めが地下水汚染を経由した健康被害を防止するための標準的措置になっている。しかし,同法の主な対象と考えられる市街地では,原位置封じ込めの適用条件を満足する不透水層があまり存在しないことが明らかになってきた。そこで本研究では,より多くの現場に適用可能な原位置封じ込め措置として地下水揚水併用型を考え,数値解析を実施して汚染拡散防止効果を考察した。その結果,薄い難透水層しか存在しない現場においても,地下水揚水の併用によって,原位置封じ込め措置を適用できることが確認された。また,汚染拡散防止に必要な難透水層内の上向きの地下水浸透量は,封じ込め区域900m2あたり0.1m3/d程度でよいことも推察された。これは,遮水壁の性能が十分であれば,地下水揚水量が難透水層内の浸透量と同程度の少量で済むことを示唆している。
著者
中澤 高志
出版者
The Japan Association of Economic Geography
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.285-305, 2016-12-30 (Released:2017-12-30)
参考文献数
69

「地方創生」論の特徴は,人口減少による「地方消滅」と東京の「極点社会」化という終局を回避する手段として,大都市圏から地方圏への人口の再配置による出生率向上を重視している点にある.とりわけ東京は,世界都市にふさわしい競争力を保持すべきとされ,その足かせになりかねない高齢者もまた,地方圏への移住が推奨される.そこには,東京を国民経済推進のエンジンとして,地方圏を子育てと高齢者医療・介護というケアの空間として,それぞれ純化させる論理が潜んでいる.「地方創生」論において,地域は国民経済や人口を量的に維持・拡大するための装置とみなされ,地域間格差の是正という社会的公正に対する意識は欠落している.     「地方創生」論の批判的検討を踏まえ,本稿では,ライフコースを通じた自己実現の過程における制約と機会という観点から地域間格差をとらえ直す.自己実現のための諸機会の多くは土地固着的であるため,いかなる地域政策をもってしても完全な地域間の均衡化は達成できない.したがって,住み続ける自由に加えて,移動の自由をも含めた地理的制約からの自由の拡大を目指すべきである.本稿では,カール・ポランニーの議論を敷衍し,資本主義社会に生きる者にとって不可避な「権力と市場」の空間的形態として,地域構造を認識する.そして,社会的自由の拡大という基準に照らしてより望ましい地域構造を構想することが,地域政策論の目的となり,理念となると論じる.
著者
久住 真也
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.109, no.6, pp.1143-1164,1256-, 2000

There are only a few studies written about the Choshu War at the end of the Tokugawa period from the view point of political history. The War finally deprived the Bakufu of its influence, and should be recognized as an important event in the political process between 1864 and 1866. It has been generally understood as a war between the Bakufu and Choshu, but one of the major purposes was to punish Choshu as traitors to the imperial court in Kyoto. Therefore, it is necessary to analyze the war as a political affair involving the court, the Bakufu and the clans. In this paper the author analyzes the process of Shogun Tokugawa Iemochi's departure from Edo on June 16, 1865 in order to attack Choshu, for the purpose of viewing the war as the result of contradiction and opposition in the form of government at that time. He conculdes that the Shogun's departure was created by political conflict among the court, the Bakufu and the clans, and also had another purpose to hold a meeting between the Shogun and the Emperor in Kyoto. It was Choshu that legitimized that Shogun'sdeparture. On the other hand, the Hitotsubashi, Aizu and Kuwana clans, which promoted political cooperation between the court and the Bakufu, thought that a meeting between the Shogun and the Emperor would be effective and urgent. They persuaded the court to approve the Shogun's departure meeting with the Emperor in Kyoto. The policy toward the ChoShu would be decided by the form of government. It would also produce a great effect on the Bakufu and the form of government.

6 6 0 0 OA 甲陽軍鑑

著者
高坂, 昌信
出版者
巻号頁・発行日
vol.[8],
著者
山口 二郎 杉田 敦 遠藤 乾 空井 護 吉田 徹 渡辺 将人 木宮 正史 川島 真 遠藤 誠治 高安 健将 村上 信一郎 宮本 太郎 小川 有美 中北 浩爾 水野 和夫
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01 (Released:2013-05-15)

20世紀後半に民主主義国で確立された二大政党制、二極的政党システムにおける政権交代というモデルは、1980年代の新保守主義的政治、1990年代後半の中道左派の復活までは、順調に作動し、民意の吸収と政策転換という効果をもたらした。しかし、2000年代に入って、経済のグローバル化の一層の進展と、雇用の不安定化や格差の拡大は政治的安定の基盤をなした経済的安定を侵食した。その結果、政権交代に対する国民の期待が低下し、ポピュリズムが現れた。こうした危機を打開するためには、従来の左右を超えた政党再編が必要とされている。
著者
ロッシャデソウザ ルシオマヌエル
出版者
東京外国語大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2014-08-29 (Released:2014-09-09)

本研究では、ポルトガル、メキシコなどに残る異端審問記録の分析を主におこなった。とりわけ、16世紀後半に日本に滞在したポルトガルのユダヤ系商人であるペレスという一家に関する記録を中心に分析し、そこから当時の長崎におけるコンベルソ商人のコミュニティの存在や、日本人を含む奴隷の生活などが明らかとなった。その成果を英語の単著で公刊した。さらに、ポルトガル人のアジア(とくに日本)における奴隷貿易について、複数の論文を刊行した。そこでは、16~17世紀の南欧語史料の分析をおこない、世界各地でおこなわれた日本人奴隷の取引に関する記録を紹介した。これらの研究の一部は日本語で出版される。
著者
貫名 貴洋
出版者
日本マス・コミュニケーション学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.105-122, 2017-01-31 (Released:2017-10-06)
参考文献数
18

In newspaper articles and the publishing industry, there is an opinion that a decrease in the sale of books affects an increase in the lending of books in public libraries. However, there are few proof cases of the correlation and causality between these variables. We sought to empirically study whether the two variables truly demonstrate correlation or causality. We used data from 1970 to 2015. The regression coefficient for the two variables of level data showed very high significance. However, this was a case of“ spurious regression.” The“ spurious regression” theory was proved by Granger and Newbold( 1974). We then performed regression analysis using stationary time series data, and the data after removing the time trend. We conducted a unit root test to derive the stationary time series data. Additionally, we used the Hodrick-Prescott filter to remove the time trend. Analysis of these data did not return a significant regression coefficient. We conclude that the lending of books at the public library has no effect on the sales of books.
著者
荻原 廣
出版者
佛教大学国語国文学会
雑誌
京都語文 (ISSN:13424254)
巻号頁・発行日
no.23, pp.276-298, 2016-11-26

個人の語彙量(使用語彙、理解語彙)についての調査は、現在に至るまで決して多く行われてきたとは言えず、中でも使用語彙についての調査は、調査方法が確立しておらず、ほとんど行われていない。そこで本稿では、まず先行研究について述べた後、今回、大学4年生を対象に行った日本語の語彙量調査にて試みた内省法を使った使用語彙の調査方法について解説し、その後、調査結果及び考察について述べる。
著者
小野寺 誠 小泉 範高 藤野 靖久 菊池 哲 井上 義博 酒井 明夫 遠藤 重厚
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.307-312, 2014-07-15 (Released:2014-11-01)
参考文献数
18

症例は30代の女性。東北新幹線乗車中に下腹部痛が出現し救急要請となった。救急隊が病院選定を行う際に自分は医師であると話し前医へ搬送となったが,診察をめぐってトラブルとなったため当院紹介となった。救急隊からの連絡で身分証明書の提示を拒否していたこと,インターネット検索をした結果,氏名と所属が一致しないことを確認したために薬物依存の可能性を考え,前医に医師会への報告を依頼するとともに当院精神科医師による診察を依頼した。当院搬入時,下腹部の激痛を訴えており,一刻も早い鎮痛剤の投与を希望していた。患者によると,子宮頸管狭窄症の診断で海外の病院や都内大学病院で大腿静脈よりペンタゾシンとジアゼパムを静脈内投与していたと主張していた。精神科医師による傾聴後,痛み止めは施行できない旨を伝えていた最中に荷物より所持品が落下した。某大学病院や某研究機関研究員など多数のIDカードを所持しており名前も偽名であった。その直後に突然激高し,看護師の腹部を蹴り,当院から逃走した。30分後,当院より約10km離れた地点で救急要請した。搬送となった病院でセルシン® とソセゴン® を筋注したが10分程で再度除痛するよう訴えた。直後に岩手県医師会から「不審患者に関する情報」がFAXで届き,警察への通報を考慮していたところ突然逃走した。医師会を通じて調査したところ,前日には宮城県,翌日には秋田県の医療機関を同内容で受診していることが判明した。本症例を通して,救急医療機関においては,問題行動のある精神科救急患者を受け入れた際の対応マニュアルを,あらかじめ整備しておくことが望ましいと思われた。
著者
中山 泉
出版者
広島大学附属三原幼稚園
雑誌
広島大学附属三原学校園研究紀要 (ISSN:21855242)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.134-140, 2017-03-28

本研究は,小学校第3学年におけるボール非保持者の「ボールを持たないときの動き」に着目したハンドボールの授業づくりの有効性とその課題について考察することをねらいとする。授業実践では,3対1や3対2のアウトナンバーをつくり,攻守交代制のゲームを行った。また,コート内にグリッドをつくり,守備の動ける範囲を制限するとともに,攻撃は2つのグリッドに必ずパスを入れることを条件とした。その結果,攻守交代制のゲームは,攻守ともにゴールの方向が明瞭になることから,ねらった動きを表出する一つの要因であることが示唆された。さらに,アウトナンバーでのゲームは,ボール非保持者が,グリッド内で守備からはなれた空間,すなわちパスをもらったりシュートを打ったりするための有効な空間を見つけることに有効であったと考えられる。This study aims to examine effectiveness and problems in developing classes of handball focusing on "the motions of players without ball" in third grade in elementary school. In practice of lessons, the researcher set an outnumbered situation such as three-to-one or three-to-two and allowed students to play games taking turn in offense and defense. In addition, the researcher provided two conditions: 1) the area where defense can move around is limited 2) the offense always passes the ball to two grid areas. The results suggest that in the games turning offense and defense, players without ball managed to move on their purpose since the directions of goals became clear. Moreover, the results reveal that the outnumbered games were effective for players without ball to find the space far from their defense in the grid areas where they could pass and shoot ball.
著者
岡 一郎 末 紀夫 高橋 久幸
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.149-154, 2004 (Released:2008-03-15)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

トマトの毛管式水耕栽培において,標準培養液に人工海水塩を添加して,塩類処理が果実の糖度と重量に及ぼす影響を調査した. 3段摘心栽培では,培養液のECが高く推移した区ほど糖度は高く,糖度と果実重量には負の相関が認められた.標準液に2000 ppmの塩類を添加した培養液で栽培を始め,第3花房開花期から標準液補給に変えて培養液のECを低下させた区では,目標に近いBrix 8.5~9.7の糖度が確保でき,全期間塩類を添加処理した区に比べて,果実重量の低下もやや抑えることができた. 8段摘心栽培では,培養液の窒素濃度を高め,さらに塩類を加えてEC 6 dS・m−1で栽培した区で第1果房からほぼ目標糖度に達し,塩類のみでECを高めた処理区に比べて,上段果房での果実重量の低下も避けることができた.