著者
國久 美由紀 松元 哲 吹野 伸子
出版者
農業技術研究機構野菜茶業研究所
巻号頁・発行日
no.4, pp.71-76, 2005 (Released:2011-03-05)

野菜茶業研究所で開発したイチゴ品種識別用CAPSマーカーのうち9マーカーを用いて,市場で流通していた韓国産輸入イチゴ5パックの品種識別を行った。本試験の目的は,開発した識別技術が長期の流通期間を経て鮮度の低下した果実サンプルに適用できるか確認すること,および韓国からの輸入イチゴ品種の実態を調査し,‘さちのか’に関する育成者権の侵害が起こっていないか確認することであった。分析の結果,著しく鮮度の低下したサンプルでも品種の特定は可能であった。また,分析した5パックのうち4パックは‘さちのか’と‘レッドパール’の混合であり,全71果実のうち27個が‘さちのか’で,種苗法に違反している疑いが極めて強かった。また3パックは‘女峰’と表示され店頭で販売されていたことから,品種の不正表示も示唆された。
著者
駒村 美佐子 津村 昭人 山口 紀子 藤原 英司 木方 展治 小平 潔
出版者
農業環境技術研究所
雑誌
農業環境技術研究所報告 (ISSN:09119450)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-21, 2006-03 (Released:2011-03-05)

わが国の米(玄米、白米)、小麦(玄麦、小麦粉)および水田・畑作土中の90Srと137Cs濃度を1959年から42年間にわって調査した。米、小麦では90Srと137Csともに1963年に最大値が観測された。この年は、大気からの放射性降下物の降下量が最も多く記録されている。水田・畑土壌の90Srと137Cs濃度は、降下量の多かった1963年から1966年にかけての最大値を示した。1966年以降、米・小麦および土壌ともに90Srと137Cs濃度は多少の増減を繰り返しながら漸減し続け今日に至るが、1986年には、チェルノブイリ原子力発電所の事故に起因する特異的に高い小麦の137Cs汚染が生じた。上記の放射能汚染調査データを解析した結果、次のような興味ある知見が得られた。a)白米と玄麦の放射能汚染形態(直接汚染と間接汚染の割合)を解析した結果、白米、玄麦とも90Srと137Csが茎葉などから取り込まれる直接汚染の割合は、90Srと137Csの降下量が極めて多い1963年頃では70~95%を占める。しかし、降下量が激減した1990年以降の汚染形態は直接汚染に代わり、経根吸収による間接汚染が主である。b)90Srと137Csの水田および畑作土内における滞留半減時間を試算したところ、水田作土では90Sr:6~13年、137Cs:9~24年、畑作土では90Sr:6~15年、137Cs:8~26年の範囲である。C)米および小麦の90Srと137Cs濃度と、水稲および小麦の栽培期間中における両核種の降下量との間にそれぞれ高い正の相関が成り立つ。この関係から回帰式を導き、栽培期間中に降下した90Srと137Csの量を知ることにより、米および小麦の放射能濃度を推定が可能である。
著者
蒲生 恒一郎 小川 孝 衛藤 真理子
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.557-560, 2008-07 (Released:2011-01-19)

平成15年度から17年度に提出された動物用狂犬病ワクチンの副作用報告をもとに、その傾向、特徴等を分析した結果、狂犬病ワクチンは市販の犬用混合ワクチンよりも副作用発現率が有意に低く、より安全なワクチンであることが確認された。また、副作用の発現は1歳未満と10歳以上12歳以下に副作用が多いこと、接種当日に副作用が発現しやすいこと、特に重篤な副作用は6時間以内に発現しやすいことが明らかになった。さらに、アナフィラキシー症状は副作用報告件数の約半数を占めることが示された。これらのことから、使用説明書の記載のとおり、ワクチン注射後当日は注意深く観察することの重要性が確認された。
出版者
和歌山縣農會
雑誌
和歌山縣農會報
巻号頁・発行日
no.59, pp.1-89, 1908-03 (Released:2011-11-28)
著者
大竹 二雄
出版者
Fisheries Research Agency
巻号頁・発行日
no.5, pp.179-185, 2006 (Released:2011-09-09)
著者
山森 邦夫
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.121-126, 1992-03 (Released:2011-02-03)
著者
植村 修二
出版者
日本雑草防除研究会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.36-45, 2012-06 (Released:2013-10-08)

筆者が「帰化植物メーリングリスト」へ投稿した情報などをもとに,帰化植物の同定,侵入・定着の近年の特徴,定着後の分散についてまとめた。輸入物資を扱う貿易港やそれらが運ばれる工場などは,第二次大戦後非意図的に帰化植物が繰り返し集中して侵入したため「帰化センター」と呼ばれた。現在,「帰化センター」として機能する場所は激減したが,輸入緑化種子や園芸用土の夾雑種子,観賞用植物の逸出やマニアによる移植など侵入経路は多岐にわたり,帰化植物の侵入が広範囲にわたっている。定着後の分散事例としては,花が美しいため意識的に除草を免れて道路沿いに伝搬したナガミヒナゲシ,都市部や市街地の舗道に適応した路面間隙雑草や大規模開発に伴う造成地に広がる先駆植物となる帰化植物などが挙げられる。問題となる帰化植物の侵入,分散および繁茂に対しては,刈り取りを行うことで抑制することが有効な手段になりうる。
著者
田中 深貴男 梅沢 一弘
出版者
埼玉県農林総合研究センター
雑誌
埼玉県農林総合研究センター研究報告 = Bulletin of the Saitama Prefectural Agriculture and Forestry Research Center (ISSN:13467778)
巻号頁・発行日
no.2, pp.103-106, 2002-10 (Released:2011-03-05)

1999年4月に県内で初めて発生したキンギョのヘルペスウイルス性造血器壊死症(GFHN)について、その発生及び養魚場の汚染状況を調査するとともに、養魚場の防疫措置の効果を追跡した。また、防疫に関する試験を実施した。この結果、県内の生産者の2/3の養魚場でによる汚染が確認された。また、生産池の消毒、受精卵の消毒及び隔離飼育は、本病の予防に有効であるが、親魚池等の汚染エリアと生産池の隔離が困難な構造、配置の養魚場では、完全に発病を抑えることが困難であることが分かった。さらに、ニシキゴイやタイリクバラタナゴ、ホンモロコ、ナマズなど県内で生産、流通しキンギョと接触する可能性が高い他の魚種については、GFHNVに対する感受性がないことが判明した。
著者
板橋 知子 佐々木 淳 倉持 好 御領 政信
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.549-553, 2011-07 (Released:2012-12-03)

オカメインコにおける甚急性型オウム嘴羽病(PBFD)の作出を目的として、PBFDウイルス(PBFDV)接種実験を行った.PBFDV抗体フリーのオカメインコの幼雛(1~7日齢)5羽にウイルス乳剤を筋肉内接種し、接積後1、3、4、6、10週に剖検、全身諸臓器の病理組織学的検索を行った.また、剖検時に採取した組織を用いて、PCR法による病因学的検索を行った.接種後3週以降の症例でPBFDVの感染が成立していることが確認されたが、発症時期や病理組織学的検索結果は甚急性型PBFDよりも急性型PBFDの特徴と一致した.これらのことから、孵化間もないオカメインコ幼雛がPBFDVに感染しても急性型PBFDを発症し、甚急性型の実験的再現は難しいことが明らかになった.
著者
藤井 建夫
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.4, pp.174-182, 2011-04 (Released:2012-12-06)