著者
鳴海 拓志 松尾 宇人 櫻井 翔 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.65-74, 2018 (Released:2018-06-30)
参考文献数
26

Projection mapping to the dining table has been introduced in multiple restaurants. Does this kind of change in eating environment with projection mapping work only for entertainment? In this study, we examined whether changes in eating environment with projection mapping actually change the thermal/olfactory/taste perception and palatability of food. Tempura was chosen as a food, which has distinctive texture, aroma and taste, and has a strong tie with a specific eating environment in Japan, and a projection mapping system was constructed to project images and sounds to simulate a counter in a tempura restaurant around tempura. Through two experiments using this system, we suggested that the aroma, temperature, taste strength and palatability of the tempura improved by the effect of the projection mapping. We also suggested that the linguistic information related to tempura also enhances these perception, but the effect is weaker than the one of change in eating environment with projection mapping. These results suggested that change in eating environment with projection mapping helps to perceive the sensory information expected to be obtained in the environment.
著者
松村 昌廣
出版者
桃山学院大学
雑誌
人間文化研究 (ISSN:21889031)
巻号頁・発行日
no.4, pp.123-138, 2016-02-26

This study will explore the relevance of the so-called Prime Directive as found in Star Trek, a very popular U.S. T.V. science fiction drama, for comparative political and area studies, with a major focus on the application of it to advanced Western modern states' intervention in the developing world after multi-ethnic empires. The paper will elucidate the directive, followed by an interim definition of "advancedness" and "backwardedness". The analytical focus will be placed on why such intervention will cause unexpected and undesired resultants that will further lead to intractable complication and entanglement later. Then the work will argue for the wisdom of "divide and rule" and warn of being driven by moralized commitment to intruding as modernizer and to missionary zeal to interfere as democratizer.
著者
河村 フジ子 猪俣 美知子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.716-720, 1980-12-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
2

卵白によるスープの清澄効果について検討した結果を要約すると次のようになる。1) 野菜添加原液に卵白を加えると, 卵白量の増加に伴い, 透明度は低下する.2) 食酢0.3%を加えた野菜添加原液に, 3%の卵白を加えると高い透明度のスープが得られる.3) 8mg%のCaを加えてpHを5.5~6.0に調整した原液は, 卵白による清澄効果が顕著である.4) 原液に, 食酢と卵殻を添加したとき, 卵白による清澄効果が増進するのは, pH調整作用とCa塩添加との複合効果であろうと推定される.本研究は, 昭和53年度文部省科学研究費補助金によって行ったものである.

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著者
菅野 直之
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.63-67, 2017-06-30 (Released:2017-07-25)
参考文献数
26
著者
園田 翔
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
pp.11-214, 2016

早大学位記番号:新7508
著者
コマロフ アンソニー 高橋 良輔 山村 隆 澤村 正典
出版者
医学書院
雑誌
BRAIN and NERVE-神経研究の進歩 (ISSN:18816096)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.41-54, 2018-01-01

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)は6カ月以上持続する疲労感,睡眠障害,認知機能障害などを生じる疾患である。ME/CFSは自覚症状により定義されているため疾患概念そのものに対する懐疑的意見もあるが,近年の研究では神経画像,血液マーカーの解析,代謝,ミトコンドリアなどの研究でさまざまな客観的な異常が報告されている。特に脳内外での免疫系の活性化がきっかけとなり,炎症性サイトカインが放出されることで病気が発症する可能性が指摘されている。この総説ではME/CFSについての客観的なエビデンスを中心に解説する。
著者
馬場 義裕
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.137, no.5, pp.202-206, 2011 (Released:2011-05-10)
参考文献数
16

カルシウムイオン(Ca2+)は細胞内シグナル伝達における主要なセカンドメッセンジャーであり,様々な免疫細胞の生理機能に重要な役割を果たす.細胞質内Ca2+濃度は厳密に制御され低濃度に維持されているが,外来抗原刺激により細胞質内Ca2+濃度の上昇が引き起こされる.このCa2+レベルの上昇は主に2つの経路から供給され,1つは細胞内Ca2+貯蔵庫である小胞体からの放出,もう1つは,細胞外からのCa2+流入である.免疫細胞の場合,Ca2+流入は小胞体ストアのCa2+レベルの減弱が引き金となって誘導されるストア作動性カルシウム流入(store-operated calcium entry: SOCE)機構によってなされる.SOCEの活性化メカニズムは長らく謎であったが,近年の小胞体Ca2+センサーSTIM1およびCa2+チャネルOrai1の同定により,SOCEの分子基盤ならびに生理機能に関する研究は飛躍的に進展した.STIM1は小胞体内Ca2+減少を感知すると,小胞体と細胞膜の近接領域でクラスターを形成し,Orai1を活性化することによりSOCEを発動させる.筆者らはSOCEの肥満細胞における生理的役割を明らかにするために,STIM1欠損マウスを樹立し,肥満細胞の機能を検証した.その結果,STIM1欠損肥満細胞は抗原刺激によるSOCEの障害がみられ,これに起因する脱顆粒ならびにサイトカイン産生の抑制が認められた.さらに個体レベルでのアナフィラキシー反応もSTIM1依存的であることが明らかになった.さらに,筆者らはB細胞特異的STIM1/STIM2欠損マウスを作製し,未だ不明であったB細胞のカルシウム流入の生理的意義の解明にアプローチした.本稿では,我々が明らかにしたSOCE活性化メカニズムと肥満細胞およびB細胞における生理的役割に関する知見を紹介する.
著者
塩田 潤
出版者
北ヨーロッパ学会
雑誌
北ヨーロッパ研究 (ISSN:18802834)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.35, 2017 (Released:2018-07-01)

2012 年に設立されたアイスランド海賊党が、近年大きな支持を受けている。長らく主要四党が安定した政党政治システムを築いてきたアイスランドにおいて、なぜこのような現象が起きているのだろうか。本稿では、同国におけるこれまでの閉鎖的な政治的意思決定プロセスへの応答という視点からアイスランド海賊党の台頭を検証する。戦後から1990 年代以降の新自由主義時代に至るまで共通する閉鎖的な政治的意思決定プロセスというアイスランドの政治文化は、2008 年の経済危機を招くひとつの要因となった。排除性の強いこれまでの政治への応答として近年ICT システムを用いて政治的意思決定プロセスにより幅広い人々を包摂しようと試みるアイスランド海賊党が支持されていると考えられる。
著者
渡辺 真由子
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.2_81-2_88, 2012 (Released:2012-12-25)
参考文献数
39

青少年による性的有害情報への接触は、インターネットの普及で容易になった。フィルタリングが必ずしも有効でないスマートフォンの登場がその傾向を後押ししており、新たな対策は急務といえる。本稿は、マス・コミュニケーションの効果研究において、性的有害情報に関する従来メディアの研究を概観した上で、ネット上の性的有害情報をめぐり海外で行なわれている研究の最新動向を伝え、ネットならではの影響特性や影響研究の限界についても分析した。性に関する情報が全て有害なのではなく、問題は、その描写内容に「性暴力」が登場するかどうか、さらには被害女性の反応をどう描くかにあることが示唆される。CGの発達やコミュニティサイトの相互作用性など、ネットの特性が生み出す実態にも目を向けねばならない。ネット上の性的有害情報への対策を技術的な規制のみに頼るのは限界がある。新たな自主規制・法規制の検討や、性情報の歪みやネットならではの特性を批判的に読み解くリテラシー教育が、家庭や学校において今後より求められよう。
著者
岡本 健

『ゾンビ学』(人文書院)の付録として、株式会社人文書院のウェブページで発表された論考。先行研究や資料のリサーチ方法を解説したもの。
著者
真鍋 公希
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.25-45, 2018-01-25 (Released:2018-06-11)
参考文献数
31

【要旨】 円谷英二が特技監督を務めた『空の大怪獣ラドン』(1956 年、以下『ラドン』)は、公開当時から高く評価されている作品である。しかし、特撮映画に関する先行研究は『ゴジラ』(1954 年)ばかり注目してきたため、本作はほとんど分析されてこなかった。本稿では、トム・ガニングの「アトラクション」概念を補助線とし、本作の特異性と映画史的・文化史的意義を明らかにすることを試みる。「アトラクション」とは、物語を伝達する機能と対照的で、ショックや驚きなどの直接的刺激によって特徴づけられる性質だと紹介されてきた。しかし、『ラドン』における「アトラクション」的側面は、ショックによる直接的な態度よりもむしろ、特撮に注意を払う反省的な態度によって特徴づけられる。この態度はその後のオタク的な観客心理につながるものであり、この点で『ラドン』は、特撮映画をめぐる観客性の転換点に位置づけられる作品なのである。 これを示すために、第1 節では円谷の演出理念を検討する。円谷は特撮によって物語的な効果を引き出すことを第一に考えていたが、他方で特撮の痕跡が残ることを許容してもいた。ここに特撮が効果を逸脱し「アトラクション」として立ち現れる可能性を見ることができる。次に第2 節で、こうした円谷の演出理念が、『ラドン』ではどのように表出しているのかを考察する。円谷の演出理念は、ラドンが西海橋や福岡に現れる一連のシーンに色濃く反映しており、同時にこれらのシーンはテクスト全体の中でも自立的に機能している。最後に第3 節では、観客が『ラドン』の特撮に注意を払った反省的な態度で受容していたことを、当時広く普及していた「技術解説記事」を考察することで明らかにする。
著者
徳富猪一郎 著
出版者
民友社
巻号頁・発行日
vol.第5 豊臣氏時代 乙篇, 1935
著者
平井 太規
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.31-42, 2013-05-18 (Released:2017-09-22)

「第2の人口転換論」は「家族形成の脱標準化」や「社会的背景の変容」をも含意する。単に出生率が人口置換水準以下に低下しているだけでなく、多様な家族形成やその背景に家族観や価値観などの個人主義化が見られる状態を「第2の人口転換」と定義できる。こうした現象が東アジアにおいても生じているかの検証をする必要性が論じられてきたが、これに応えうる研究は少なかった。そこで本稿では、低出生率化している日本・台湾・韓国を対象にNFRJ-S01、TSCS-2006、KGSS-2006のデータを用いて、既婚カップルの出生動向、とりわけ子どもの性別選好の観点から、「家族形成の脱標準化」を検証した。分析対象は、「第2の人口転換」期(とされている年代)が家族形成期に該当する結婚コーホートである。このコーホートとそれ以前の世代の出生動向の持続と変容を分析した。その結果、日本ではバランス型選好から女児選好に移行し、確かに「家族形成の脱標準化」は見られるものの多様化までには至らず、台湾と韓国では男児選好が一貫して持続しており、「家族形成の脱標準化」は生じていないことが明らかになった。したがって東アジアにおいては、ヨーロッパと同様に低出生率化の傾向を確認できても「第2の人口転換論」が提示するような変容は見られない。