著者
菊池 結貴子 江崎 和音 中島 悠 石川 遼子 伊與木 健太 正田 亜八香 音野 瑛俊
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.3-13, 2017-01

近年,科学者と非科学者がテーブルを囲んで気軽に語り合う「サイエンスカフェ」が日本で広がりつつあり,開催回数・開催場所ともに急激に増加している.それに伴って,サイエンスカフェの形式も多様化してきており,現在では実に様々な形式のサイエンスカフェが開催・報告されている.本稿では,こうしたサイエンスカフェの多様性の一端として,著者らの運営するイベント「BAPcafe」を取り上げ,その運営方法と実施実績を詳述するとともに,実施記録や参加者へのアンケートをもとに,BAP cafeの特徴と効果および今後の課題について考察を行った.BAP cafeではサイエンスカフェの要素の一つである「わかりやすく説明すること」よりも,「専門的な内容について濃密な議論を展開すること」に重点を置いており,サイエンスカフェの新たな一形式として著者らは位置づけている.スピーカーと参加者の間のみならず,参加者同士,スタッフと参加者の間での対話が自然に起こり,議論が盛り上がる点が特徴であり,参加者からは,スピーカーとの距離が近く,“マニアック”な話題を共に楽しみながら深く議論を交わせるといった評価を得ている.専門性の高い内容はサイエンスカフェでは避けられがちであるが,BAP cafeではそれが長所となり,参加 者を獲得して継続的な開催につながっている.

言及状況

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@saoresearch 院生(同士)との交流の場にもなってたように思いますね。 やはり修士で入ってきて、その後運営に、となると博士課程の学生がいることが継続の条件なのですが、なかなか難しいですね…。 もしよろしければ、我々の和文も是非… https://t.co/YXUePBn1Jz https://t.co/4Y5akF1QuZ
アウトリーチについて、まさしく!という文章やった>RT。 ちなみに「院生→中高生」の構図に関してのアウトリーチについては、比較的、中島ら2017(https://t.co/TlTAYFZ7bZ)に書いたつもりやし、「研究者による最先端の内容を一般向けに」というのは菊池ら2017(https://t.co/9PPstItgeM)にある。
「マニアの社交場「BAP cafe」 : “狭く深いサイエンスカフェ”の魅力」著者:菊池結貴子、江崎和音、中島悠、石川遼子、伊與木健太、正田亜八香、音野瑛俊https://t.co/owk9WXtx3b
#cafe_sci マニアの社交場「BAP cafe」 : “狭く深いサイエンスカフェ”の魅力 https://t.co/9DpHR1ygFS

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