著者
岡本 雅享
出版者
福岡県立大学
雑誌
福岡県立大学人間社会学部紀要 = Journal of the Faculty of Integrated Human Studies and Social Sciences, Fukuoka Prefectural University (ISSN:13490230)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.11-31, 2009-01-08

筆者は拙稿「日本における民族の創造」(大阪経済法科大学『アジア太平洋レビュー』第5号、2008年9月)で、1880年代末の日本で「民族」という言葉・概念が生じてから、どのよう に民族が創造されてきたかを、大和民族(1888年初出)と出雲民族(1896年初出)を対比しながら検証した。本稿では民族の三要素(歴史・文化、言語、宗教)の中で、日本の中ではより単一だと思われがちな言語に焦点をあてて、単一・同質だといわれるものの内部から、その幻想を解体してみたいと思う。

言及状況

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話は逸れるが、幕末期の人々が漢文訓読調の文語で会話していたという指摘がある(岡本雅享「言語不通の列島から単一言語発言への軌跡」)。 https://t.co/nSQzqLtoNh https://t.co/1NjNL5QW1k
@yoshimatyu センセ、この論文に標準語の成り立ちが詳しく書かれてますぜ 実に興味深く、面白い https://t.co/IYMnZUbrgC
この論文が面白かった 言語不通の列島から単一言語発言への軌跡 https://t.co/TsIEigg9DP
「九州、四国、本州が諸国(68カ国)に分かれ、今のような国民意識のない時代、話し言葉が通じず、漢文・筆談で意思疎通を図る相手―という点で、例えば奥羽人が薩摩人や長州人に/感じる違いは、清国人や朝鮮人に/感じる違いと、どれだけの差異があっただろう」岡本雅享2009 https://t.co/EwKTPMemuY https://t.co/T5nNvlBPl4
こっちの方はもう少し馴染みのある論。→ 岡本雅享「言語不通の列島から単一言語発言への軌跡 岡本雅享」 https://t.co/iKY82QC3hd
こういうの? 「ドラマ/「国語元年」(NHK)を/講義で見せた時、(福岡の/大学で九州出身者が多いのだが/)薩摩言葉(字幕付)がさっぱり分からないという学生たちの中で、鹿児島出身/学生が全部分かるとあっさり言ったので、受講生の間でどよめきが起こった。」 岡本雅享2009 https://t.co/EwKTPMemuY https://t.co/BKqotQvC7w
「標準語」の開発は困難で、言葉の統一をめぐる意見には「古語=みやび言葉」「西の京、東の京、国内最多人数が用いる言葉」など議論が分かれていた。https://t.co/gnj2sQljxi ※PDF
「「国語」という言葉が公の場で採用されたのは明治33(1900)年の小学校令」「2年後(1902年)、(略)国語調査委員会は、「方言ヲ調査シ標準語ヲ選定スルコト」を基本方針に掲げる」「「標準語」という言葉が、公文書で登場するのは、この時からだという」https://t.co/gnj2sQljxi ※PDF
「明治半ばまでの日本は、実は言語不通の列島だった」。子どもの頃、鳥取の祖母の親戚宅で90超えの方たちと話すと、半分くらい言葉がわからなかったなー。→言語不通の列島から単一言語発言への軌跡(岡本雅享)https://t.co/gnj2sQljxi ※PDF

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