著者
九後 汰一郎
出版者
素粒子論グループ 素粒子研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.110, no.3, pp.C22-C35, 2004-12-20

今年2004年はYang-Millsの記念すべき論文が発表されてから50年になる。この機会にゲージ理論の発展の歴史を振り返り、ゲージ理論をめぐっての考察を行う。
著者
S. Choe 中村 純 野中 千穂 室谷 心
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.1-43, 2003-10-20 (Released:2017-10-02)

数値計算は専門ではないが,格子QCDのシミュレーションを道具として利用したい研究者のために開発されたコードLTKf90(Lattice Tool Kit in Fortran90)について報告する.プログラムの構造,使用法を紹介し,記述に使われたFortran90と格子QCDの簡単な解説を付録に与える.
著者
堀田 健司
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.112, no.3, pp.C14-C23, 2005-12-20 (Released:2017-10-02)

超弦理論の理想気体近似におけるハゲドロン温度付近での有限湿度系の性質についてレヴューするとともに、Dブレーン・反Dブレーン対の有限温度系の振る舞いについて調べた我々の仕事について述べる。Dブレーン・反Dブレーン対はゼロ温度では不安定である。ところが、D9ブレーン・反D9ブレーン対の場合、ハゲドロン温度より少し低い温度で相転移が起こり、D9ブレーン・反D9ブレーン対が安定になる。一方、Dpブレーン・反Dpブレーン対でp<9の場合、このような相転移は起こらない。したがって、ハゲドロン温度付近では時空を埋め尽くすD9ブレーン・反D9ブレーン対が生成されると考えられる。
著者
江夏 弘
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.5, no.11, pp.1369-1389, 1953 (Released:2017-10-02)

現在の場の理論における中心問題である発散の困難と素粒子の質量スペクトルに関連して吾々は前に混合場の立場から或る程度の考察を試みた。それによつて発散の困難と種々の素粒子の質量の間に或る関係があるらしいことが推論された。しかし混合場とかくりこみのようなきわめて現象論的な処法は方法の第一段階としては見通しをあたえてくれて便利であるが,何ら本質的な解決には到達しない。吾々がこヽで展開する理論は混合場という制限を一応離れて素粒子の質量を相対論的量子力学の必然的帰結として導き出そうという試みの一つである。結論として云えることは"Fermi粒子が凝集力の場と相互作用しているときに適当な近似の下で四次元時空におけるDirac方程式を解けば質量スペクトルが得られ,それが丁度南部の指摘した半整数の法則に似たものになる。"ということである。
著者
江夏 弘
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.3, no.6, pp.122-128, 1951 (Released:2017-10-02)

この論文の目的は最近の実験により見出されている新粒子はどう解釈すればよいかという課題に対する一つの可能な答を示すことである。結果を先に云えば,「核子のπメソンによる自己エネルギーの発散を消去するための條件から,核子,πメソン, V_1粒子, V_2粒子, Kメソン程度の質量についての質量スペクトルが導かれる」ということである。