著者
竹本 洋
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.31-37, 2003-03-25

子ども浮世絵には、づくし絵、切り抜き絵や組み立て絵といった、子どもが遊ぶための実用的な玩具としての浮世絵があり、"おもちゃ絵"と呼ばれている。鑑賞用の浮世絵とは異なるこのおもちゃ絵には、当時の子どもたちにとっては手遊び玩具として絶大な人気があり、愛され親しまれていたと思われる。本研究では、おもちゃ絵の存在価値についての検討を試みる。
著者
新井 美佐子 Misako Arai
雑誌
研究紀要 = Bulletin of Okazaki Women's Junior College (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.67-77, 2003-03-25

新井(2002)における資料的検証をはじめ、多くのデータによれば、わが国とは対照的に、フランスの性別労働条性格差は小さい。そこで、性別労働条件格差の要因に関する既存の諸学説から導き出した仮説を下に、福祉国家政策の面からフランスにおける女性の好労働条件について考察。フランスの福祉政策は、性別労働条件格差縮小だけでなく、ライフ・コースあるいは家族状況の相違から生じる女性間の経済的格差縮小にも配慮したものと評価しうる。
著者
夏目 佳子
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.89-99, 2004-03-25

本論文は、短い集中力を持ち合わせている子どもに、その特性をいかした、ピアノ奏法のための効率の良いテクニックの学習方法を見出すため、実際に子どもが教則本を練習している様子を描いたドビュッシーの作品「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」から、ドビュッシーが曲の中で表現している練習方法と練習曲に取り組む子どもの姿(心情)を検討し、子ども心の特性をいかした、より良い練習方法を見つけ出すための検討である。
著者
鈴木 松三
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.85-95, 2006-03-25

「…雪がどっさり降ったのです。その雪の上からお日様がキラキラと照らしていたので、雪は眩しいほどに反射していたのです。」南吉はこのような日本の原風景の中で、民話的なメルヘンの世界を描いている。そして、その風景の中で重荷を背負いながら歩んで行くという悲劇性を織り込んで展開させていく。ではいったい、その悲劇性であるモチーフはどこにあったのか、そのことを作品・日記から探ってみることにする。今回はその前編として、作品「帰郷」までを対象にすることとする。
著者
三浦 辰哉 Tatsuya Miura
出版者
岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 = Bulletin of Okazaki Women's Junior College (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.45-55, 2005-03-25

高度成長以降、日本の家族形態は核家族化すると共に、家族機能も縮小してきた。一方で女性の社会進出が進行したが、その反面、固定的性別役割分担意識は確実に残存しており、育児・介護の負担は女性に集中しているのが現状である。そうした現状を打破し、真に男性と女性が仕事・家事・育児・介護を分担できるような社会システムを構築しなければならない。その方策の一つとして、児童のためのホームヘルプサービスの展開の必要性を考察する。
著者
岩淵 剛
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.77-87, 2004-03-25

This essay is the supplement to my former one written on "Bulletin of Okazaki Women's Junior College" Vol. XXXVI, March 2003. Through discussion with Zimbabwean interviewers and Academicians about Research Data as well as some reference Books, I could have much clearer and fruitful definitions of concepts of "Peasant Farmer", "Small Scale Farmer" and "Farm Laborer". This information will assist us to make effective policy for poverty alleviation of Sub-Saharan Rural African.
著者
武藤 久枝 平松 夕奈
出版者
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09168400)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.15-25, 2004-03-25

人間福祉学科の一期生47名を対象として初めての介護実習に参加する動機づけを実習参加直前と直後において5段階評定尺度によって把握し、その後の学習に及ぼす影響を検討した。その結果、1)実習参加前では実習に対する不安感や緊張感を強く感じながらも学習意欲は高かった。2)実習後では良い介護を身につけたいとの学習意欲が高まったものの、実習時期が早くて事前準備が不十分としていた。3)実習前と後における共通内容の質問を比較した結果、とくに変化が大きかったのは実習は楽しかったことと自信がついた点であった。肯定的心構えの項目を中心にほとんどの項目で肯定的に変化していた。以上から、学生は実習経験を有意義に意味づけるよう変化した。今後の課題として、学生が自己の実習体験を肯定化して内在化していく過程をカリキュラム編成につなぐことである。