著者
田路 慧
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-11, 2002

現代、世界各地において民族や宗教による対立抗争は激化の一途をたどり、わが国でも心の荒廃が蔓延して宗教犯罪が頻発し、また青少年の凶悪な犯罪が増加して人々は不安と焦燥に駆られている。このような時代われわれの心に拠り所を与え、安らぎをもたらすものはやはり宗教ではなかろうか。しかし既存の宗教にはもはや対応する力は無い。そこで既成の宗教、教祖・宗祖の宗教ではない普遍的・根源的な宗教、狂信や妄執、排撃抗争を生みださない全人類に共通な拠り所となり希望となりうる宗教は何か、探求することにした。数々の宗教的文献を探素したが、納得しうる答えはなかったので、佛教やキリスト教、国家神道の影響が少なく、今なお人々の間に伝統的な宗教が息づいている沖縄と、道教や仏教伝来以前の縄文時代の遺跡調査を行い考察することにした。以下その桔果を基に論究する。
著者
柴田 奈美
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.(13)-(23), 2002-03-31

赤木格堂が正岡子規に認められ、子規の生前中に活躍した時期は、明治三十二年から同三十五年の前半までで、非常に短い。しかし、この短期間のうちに才能を認められ、「日本附録週報」の代選まで任せられる程の信用を得た。のちに、「ホトトギス」や「俳星」、「渋柿」といった俳誌にかかわっていく格堂であるが、この一年半という短いながらも親しく深い子規との交流が、他の「ホトトギス」の俳人に認められていたからこそ、そのことが可能になったのである。
著者
岡野 初枝
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-11, 1997-03-31

社会福祉労働について一つの定義をあげれば,社会福祉の制度とか政策が住民に活用されるために,社会福祉に従事している人々により行われる労働ということができる。労働の分類では直接財貨を生産しないために,非生産的労働としてサービス労働に分類されている。しかし社会福祉労働は非生産的な労働ではなく,憲法にもとづく生存権を保障するために社会福祉行政に伴って現れる有用な労働である。 社会福祉労働は,生活に課題を持つ個人およびその家族に対して働きかける有用な労働であり,その対象は現実の社会的な諸関係に制約されている生きた肉体を持った個人の生活課題とそれに付随する精神的・人格的課題に対して行われる。そのとき社会福祉労働は個人の恣意として行われるのではなく,社会の責務として人問の社会権存在権を保障するために行われる。 社会福祉労働に従事する場所は,社会福祉事務所や児童福祉施設などが主であったが,高齢社会を迎えた現在では,老人福祉施設など高齢者を対象にした施設での従事者が増加している。また地域福祉や在宅福祉サービスの整備によりホームヘルパーの増加などその一端を示している。 社会福祉労働に従事する場合,基本理念としての倫理性が重視される。同特に,存在権を保障する方法については専門的技術を必要とする。高齢社会を迎えた現代の社会福祉労働の新しい課題は,社会福祉労働者によって住民の環境としての社会制度や政策を変革していくことである。
著者
後藤 清志
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
no.3, pp.112-139, 1996

日本の体操競技における競技力向上や強化対策としてのトレーニング方法からスポーツタレント発掘にまつわる具体的なジュニア指導法の実践において,一環指導体制の確立が全国的に定まらず,文化的,社会的な側面からも厳しい環墳での試行錯誤の経験的指導法中心型によってトレーニングされてきたことが考えられる。 そこで,新たな手段として,最近では,旧ソ連の崩壊によって優秀なコーチが海外(各国)に出稼ぎ指導を行い競枝力向上に貢献しており,世界的に注目を浴びている。日本体操界でも,こうしたシステムをうまく活用し採用している。 そして,旧ソ連は世界のトップでもあることから,幾分日本の視点も旧ソ連式トレーニングに傾きかけてはいるものの具体的な段階の基準は明白ではなく,体系的なものや基礎技術,姿勢の重要性を強調する程度である。 しかし,現場の指導者として望んでいることは,どのような段階的過程を経てトップアスリートヘ導き出されたかということの重要性であり,発掘に当たっての具体的なプログラムを提示されないまま個々の指導者用基準に成り立っており,情報不足をものがたっている。そうしたことの解消と旧ソ連崩壊後のロシア国スポーツ・体操競技の現状,さらに40年以上もの培われた基準プログラムを例にこの調査研究は提示した。
著者
上地 雄一郎 上地 玲子 Yuichiro Kamiji Reiko Kamiji
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
no.6, pp.60-69, 1999

Hoffmanの心理的分離尺度(PSI)の日本版の問題点を改善するために、PSIの下位尺度を5つの下位尺度に細分化しなおし、項目数を少なくし、改訂版PSI(PSI-R)を作成した。PSI-Rの項目に対して主成分分析を行って項目を選定した結果、5つの成分が抽出され、これらは親からの機能的自立、親への不信・恨みの少なさ、親への同調・気遣いの少なさ、承認・支持への欲求の少なさ、親の依存・期待への嫌悪の少なさと解釈された。下位尺度の信頼性係数は0.913~0.754であった。PSIとの相関、白己実現尺度(SEAS)との相関を通して、PSI-Rの妥当性を検討したところ、PSIの下位尺度とはおおむね予想された高い相関が見られ、SEASの下位尺度との間にもいくつかの相関が見られた。
著者
越川 茂樹 野宮 謙吾
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.35-48, 2007

This paper discusses community development of sports promotion with "NPO Kibi Sport Kingdom" from the two angles of sports promotion and cultural branding. Through this discussion the following points are recognized: 1)The civic initiative is reflected in the concept of "NPO Kibi Sport Kingdom". Concrete actions based on this concept are designed and executed from a strategic viewpoint. 2)"NPO Kibi Sport Kingdom" is realized as sporting events such as Junior Handball games or Japan league Handball matches. However these events should be promoted more from a strategic perspective. In that case. the idea of branding is important. Concretely,cultural branding as well as conventional branding need to be adopted.
著者
岡野 初枝
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-11, 1997

社会福祉労働について一つの定義をあげれば,社会福祉の制度とか政策が住民に活用されるために,社会福祉に従事している人々により行われる労働ということができる。労働の分類では直接財貨を生産しないために,非生産的労働としてサービス労働に分類されている。しかし社会福祉労働は非生産的な労働ではなく,憲法にもとづく生存権を保障するために社会福祉行政に伴って現れる有用な労働である。 社会福祉労働は,生活に課題を持つ個人およびその家族に対して働きかける有用な労働であり,その対象は現実の社会的な諸関係に制約されている生きた肉体を持った個人の生活課題とそれに付随する精神的・人格的課題に対して行われる。そのとき社会福祉労働は個人の恣意として行われるのではなく,社会の責務として人問の社会権存在権を保障するために行われる。 社会福祉労働に従事する場所は,社会福祉事務所や児童福祉施設などが主であったが,高齢社会を迎えた現在では,老人福祉施設など高齢者を対象にした施設での従事者が増加している。また地域福祉や在宅福祉サービスの整備によりホームヘルパーの増加などその一端を示している。 社会福祉労働に従事する場合,基本理念としての倫理性が重視される。同特に,存在権を保障する方法については専門的技術を必要とする。高齢社会を迎えた現代の社会福祉労働の新しい課題は,社会福祉労働者によって住民の環境としての社会制度や政策を変革していくことである。
著者
田路 慧
出版者
岡山県立大学短期大学部
雑誌
岡山県立大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13404687)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-11, 2002

現代、世界各地において民族や宗教による対立抗争は激化の一途をたどり、わが国でも心の荒廃が蔓延して宗教犯罪が頻発し、また青少年の凶悪な犯罪が増加して人々は不安と焦燥に駆られている。このような時代われわれの心に拠り所を与え、安らぎをもたらすものはやはり宗教ではなかろうか。しかし既存の宗教にはもはや対応する力は無い。そこで既成の宗教、教祖・宗祖の宗教ではない普遍的・根源的な宗教、狂信や妄執、排撃抗争を生みださない全人類に共通な拠り所となり希望となりうる宗教は何か、探求することにした。数々の宗教的文献を探素したが、納得しうる答えはなかったので、佛教やキリスト教、国家神道の影響が少なく、今なお人々の間に伝統的な宗教が息づいている沖縄と、道教や仏教伝来以前の縄文時代の遺跡調査を行い考察することにした。以下その桔果を基に論究する。