著者
山内 暁
出版者
多摩大学
雑誌
経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.39-50, 2009

本研究ノートは、日本企業の知的財産情報の開示状況(2004年開示から2007年開示)について、特にその開示媒体および知的財産報告書の分量と構成に焦点をあてて整理・分析している。知的財産情報の開示は、2004年1月に経済産業省から公表された「知的財産情報開示指針」において推奨されている。しかし現在、実際にそのような開示を行なっている企業はそれほど多いとはいえない状況にある。本研究において、少ないながらも知的財産情報の開示を行なっている企業の情報を比較してみると、開示媒体や開示項目にバラツキがみられ、それらの情報の比較可能性は高いとはいえない状況にあることが判明した。
著者
織畑 基一
出版者
多摩大学
雑誌
経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.63-72, 2006

最近日本経済の復調が著しいが、その中心となっている戦略は、いわゆる「選択と集中」と呼ばれるものである。この「選択と集中」は、既存事業群に関する戦略というとらえ方で、新規事業に関するイノベーションに、対比できるものである。しかしこの戦略は、日本の文化的思想に反する側面を持っており、その遂行には長期の期間がかかる。 本論では、その理由についても言及を試みるが、まず、どういった戦略的フレームワークによって、「選択と集中」が提起されるかを中心に、実例を挙げながら述べてみたい。
著者
大槻 博
出版者
多摩大学
雑誌
経営・情報研究 : 多摩大学研究紀要 (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.3-12, 1997

日用消費財の購買行動において、消費者は非計画購入と反復購入をともに高い率でおこなう。このことは、ポパイ・デュポン・スタディをはじめとする数多くの実態調査で何回となく確かめられている事実である。したがって、日用消費財のメーカーが強いブランドを構築しようとすれば、どうしても店頭から消費者に訴求する店頭プロモーションに力を入れざるを得ないといえる。 プロモーションの主要な目的に需要の拡大がある。そして需要の弾力性に関して強いブランドは弱いブランドに比べて有利である。ところが、日用消費財の店頭プロモーションにはブランドを強める性格のものと、弱める性格の2大要因がある。その1つは知覚刺激型要因であり、他の1つは利得誘引型要因である。 そこで、これらの2大要因とその他の要因に基づいて店頭プロモーションの戦略的枠組みを作成し、プロモーション技法を体系化した。