著者
田辺 けい子 水尾 智佐子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.402-410, 2020-06-25

助産師は正常分娩のエキスパートと称されますが,分娩の医療化の最たる無痛分娩の下では,専門性を発揮することができないのでしょうか。時代と共に女性の出産観が変わってきている今,本対談では,無痛分娩を通して「助産」の本質を考えてみます。
著者
水野 克己 水野 紀子
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.70, no.9, pp.727-732, 2016-09-25

オキシトシンは子宮収縮,射乳反射などの作用を司るホルモンであることは広く知られています。本稿では,育児期においても重要な働きをもつオキシトシンに注目し,愛着行動と母乳育児を中心に解説します。
著者
森 臨太郎 森 享子
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.666-671, 2016-08-25

今回のテーマ インターネットには子育てに関する情報が氾濫している。そのなかで,駆け出しのお母さんがどの情報が適切なのか見極めることは,至難の業である。情報があるからこそ不安が募り,選択肢が多いからこそ迷いも増えてしまう。新しい命を迎え,母親として,家族として一歩を踏み出すこの時期は,親子関係を築くうえでもとても大切であるからこそ,何を基準に考えていけばよいのか,道しるべがほしい。今回は,赤ちゃんが生まれてからの親子関係や子育て支援に関して取り上げてみる。
著者
畑中 郁名子
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.648-652, 2016-08-25

「妊娠したけれども育てられない」という女性の相談に乗り,どうしても育てる条件が整わない場合に,生まれた子の養育を「子どもを育てたいけれど授からない」カップルに委託する特別養子縁組。 産婦人科で,医師や助産師がどのようにかかわっているのかを取材しました。
著者
吉田 穂波
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.471-478, 2015-06-25

新人産婦人科医師として,分娩介助だけでなく母子の愛着形成のサポートの大切さを助産師から学び,母親として,妊娠中から産後まで助産師から大切に支援された経験のある筆者。 その経験と内閣府の少子化対策策定委員としての立場から,助産師だからこそできる少子化社会対策を述べていただきました。
著者
河合 蘭
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.938-945, 2015-11-25

妊娠・出産の世界では「晩産化を食い止めなければ」という声が高まる一方だ。しかし,女性たちになかなか産まない理由を聞くと,「早く産んだほうがいいのはわかっているのですが,こればかりは相手がいることなので」と言う人が実に多い。 国の統計でも,たしかに,未婚率はどんどん上がっている(図1)。30〜34歳の未婚者は,1970年代までは男女とも10人に1人程度だったが,今や男性は約半分,女性は3人に1人となった。国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によれば,「いずれ結婚するつもり」と回答する未婚者は今なお約9割を占めているが,実際には,相手が見つからないのだ。
著者
河合 蘭
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.410-415, 2015-05-25

2015年3月,5年ごとに見直される少子化対策の基本方針「少子化社会対策大綱」が新たに発表された1)。その内容は多岐にわたるが,これまでになかった新しい政策の1つに「妊娠・出産の医学的・科学的に正しい知識の教育」がある。 これには,次のような数値目標も示された。 「妊娠・出産に関する医学的・科学的に正しい知識についての理解の割合:70%」
著者
佐藤 拓代
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.804-807, 2015-10-25

特定妊婦とはどのような妊婦で,その規定がなぜ必要になってきたのでしょうか。 助産師として知っておくべき対応のポイントとともに示していただきます。
著者
河合 蘭
出版者
医学書院
雑誌
助産雑誌 (ISSN:13478168)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.498-503, 2015-06-25

前回に引き続き,2015年3月に発表された少子化対策の基本方針「少子化社会対策大綱」に盛り込まれた「妊娠・出産の医学的・科学的に正しい知識の教育」についてお伝えしていく。 前回は,知識の普及についてこれまでの変遷を見てきた。それは,すでに出産年齢にある女性を主な対象とし,「本や雑誌を買う」「講演に行く」などの自発的な行動に期待するものだった。行動した人はすでにある程度の危機感をもっていた。