著者
越智 敏夫
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学国際学部紀要 = NUIS journal of intenational studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
no.2, pp.73-82, 2017-04

カナダ・フランス語圏の演出家、俳優のロベール・ルパージュの舞台「887」を主題として、個人的経験と集合的記憶の関係について試論的に検討した。劇中、カナダの多文化主義的な状況を背景として、主人公はケベックの作家ミシェル・ラロンドの詩「Speak White」を暗唱しようとしながら、同時に自らの幼年時代を振り返る。「白く話せ」という植民地的言説を記憶することと、亡父を中心とした家庭内の記憶を回顧するということを対比させることによって、ケベック社会の共同的経験と、そこで生きる個人の政治的意味を問う舞台である。その舞台批評を通して共同体の政治的経験と個人の政治参加の関係を論じた。
著者
Прасол А. Ф.
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学 国際学部 紀要 = NUIS Journal of International Studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.55-72, 2019-04-01

Основные положения статьиНаиболее сложным в плане преступности периодом для Японии стало рубежное десятилетиена стыке веков, с 1995 по 2005 год. После этого криминальная ситуация в стране начала улучшаться:снизилось общее количество преступлений всех видов и число заключённых, появились тюрьмынового типа, финансируемые и управляемые частными компаниями. Эти благоприятные измененияпозволили снизить расходы на содержание пенитенциарной системы и расширить возможности поеё модернизации и приближению к лучшим мировым образцам.Японская система исполнения наказаний представляет собой любопытное сочетаниенациональных традиций и современных технологий, заимствованных в передовых странах мира.Общее движение в сторону гуманизации системы наказаний просматривается отчётливо, однакоосуществляется крайне медленно и осторожно, с оглядкой на передовой опыт.
著者
安藤 潤
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学国際学部紀要 (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-38, 2016-04-28

本論文では1980 年以降の四半期データを用いて米国における防衛部門経済の外部効果を実証的に考察した.防衛経済学の先行研究で従来用いられてきたFeder-Ram モデルは多重共線性の発生を始めとしていくつかの推定上の課題を持つが,モデルを修正し,多重共線性を発生すると考えられる説明変数を標準化することでその課題を克服した.ポスト冷戦期では防衛部門経済から非防衛部門経済への,そして防衛部門経済から民間部門経済への有意な正の外部効果が存在し,それら弾性値はともに0.001(年率換算で0.004)であることが明らかにされたが,冷戦期では有意な外部効果は確認されなかった.また米国は両期間において防衛支出拡大による経済成長率押上げ効果を享受することが可能であったこと,ただしその経済成長率押上げ効果は冷戦期がポスト冷戦期を上回っていたことも明らかにされた.
著者
安藤 潤
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学国際学部紀要 = NUIS journal of intenational studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
no.1, pp.15-38, 2016-04

本論文では1980 年以降の四半期データを用いて米国における防衛部門経済の外部効果を実証的に考察した.防衛経済学の先行研究で従来用いられてきたFeder-Ram モデルは多重共線性の発生を始めとしていくつかの推定上の課題を持つが,モデルを修正し,多重共線性を発生すると考えられる説明変数を標準化することでその課題を克服した.ポスト冷戦期では防衛部門経済から非防衛部門経済への,そして防衛部門経済から民間部門経済への有意な正の外部効果が存在し,それら弾性値はともに0.001(年率換算で0.004)であることが明らかにされたが,冷戦期では有意な外部効果は確認されなかった.また米国は両期間において防衛支出拡大による経済成長率押上げ効果を享受することが可能であったこと,ただしその経済成長率押上げ効果は冷戦期がポスト冷戦期を上回っていたことも明らかにされた.
著者
安藤 潤
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学国際学部紀要 = NUIS journal of intenational studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
pp.179-188, 2015-07

本論文では米国の1981―2013 年の年次データを用いてFeder モデルを推定し,防衛部門経済から民生部門経済への外部効果と防衛部門経済産出高がマクロ経済成長に与える影響について実証的に分析した.その際,先行研究におけるいくつかの課題を克服するべく推定上の改善を行った.その結果,外部効果は存在しないが,前年における防衛部門経済産出高に対する民生部門経済産出高の比率が12.28 %から以上21.71%の範囲であれば前年のGDP に対する対前年比防衛部門経済産出高増加額の比率はマクロ経済成長に対して有意なプラスの効果をもたらすこと,そしてその範囲であれば防衛部門経済と民生部門経済の限界生産力の差は有意で,前者は後者より0.003 から0.007 ほど高いことが明らかにされた.
著者
安藤 潤
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学国際学部紀要 = NUIS journal of intenational studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
no.1, pp.39-62, 2016-04

本論文では日本の1980 年以降の四半期データを用い,多重共線性の発生を抑制しつつ,Feder-Ram モデルを推定して防衛部門経済の外部効果を実証的に考察した.その結果,冷戦期では防衛部門経済から非防衛部門経済への,そして防衛部門経済から民間部門経済への有意な負の外部効果が存在し,それら弾性値はともにほぼ- 0.020(年率換算で- 0.080 程度)であることが明らかにされたが,冷戦期では有意な外部効果は確認されなかった.また,三部門モデルの推定結果から日本は両期間において防衛支出拡大は経済成長率を引き下げることも明らかにされた.