- 著者
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佐藤 和子
天野 敦子
- 出版者
- 大分県立看護科学大学
- 雑誌
- 大分看護科学研究 (ISSN:13456644)
- 巻号頁・発行日
- vol.2, no.1, pp.1-7, 2000-12
- 被引用文献数
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9
5
三交代制勤務に従事する看護職者の勤務条件と慢性的・蓄積的疲労の関連を検討するために、6 つの病院1,574 名の看護職者を対象に無記名式質問紙調査を行った。その結果、看護婦の蓄積的疲労は、職位、年齢、経験年数、家族の有無との関連が強いこと、とくに家族の存在は、労働の意欲を高める要因になっていることが明らかになった。勤務条件としては、勤務時間や超過勤務、週休の形態、週休や有給の取得状況、勤務場所との関連が深いことが確認された。中でも、超過勤務時間や週休の形態は看護職者の蓄積的疲労に深く関与しており、1日の勤務時間が長く連続した休日が規則的にとれない場合には、身体的な疲労だけでなく精神的・社会的疲労も強くなることが確認された。今回の調査対象の病院では、夜勤回数は人事院勧告通りに運用されており、夜勤回数の違いによる蓄積的疲労の差は認められなかった。調査結果から、超過勤務をなくす人員配置や、規則的で連続した休養がとれるような完全週休2日制の実施などに向けての改善の必要性が示唆された。