著者
宮前 雅一 岸野 泰恵 寺田 努 塚本 昌彦 平岡 圭介 福田 登仁 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.95, pp.1-8, 2004-09-17
参考文献数
9
被引用文献数
9

大阪府吹田市にある万博記念公園は,バリアフリー化が進み,健常者・身障者を問わずさまざまな人が自然を楽しみに訪れることが可能な公園である.1970年の博覧会当時には公園内にパビリオンが立ち並び,各国の特色あふれる展示や催しが行われていた.しかし,現在はそのシンボルとして太陽の塔を残すものの,パビリオンには跡地にプレートが残るのみである.そのため,公園を散策中に万博の在りし日の姿を閲覧できる,さまざまな障害をもつユーザが利用可能なナビゲーションシステムに対する要求が高まっている.そこで,本研究では万博公園のナビゲーションシステムを構築し,実運用を行う.提案システムは,ユーザが操作をしなくても能動的にユーザに万博のパビリオン情報・ナビゲーション情報を提示する.また,さまざまな障害をもつユーザや,計算機に詳しくない一般ユーザでも容易に装着・利用できる.提案システムを用いることで,ユーザは公園を散策しながらさまざまな情報を閲覧できるようになる.
著者
長堀 哲 荒川 豊 田頭 茂明 福田 晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.1-8, 2011-05-26

携帯電話の普及に伴い,その利用マナーに関して敏感な社会になっている.例えば,電車に乗車中では携帯電話の電源を切ることが推奨されている.また,映画館や会議中はマナーモードにしておくべきである.一方で,家や歩行中,鞄の中に携帯電話がある場合は音を鳴らすモードにして携帯電話からの通知を聞き逃すことを防ぎたい.そこで,こうした端末の設定を自動的かつ適切に切り換える手法が求められている.本研究では,周囲の端末で協調を行うことにより,自動的なモード切り換え手法を提案する.提案システムでは,端末の位置情報から周囲の端末を認知してそれらの端末間でモード情報を共有し,マナーモードの割合から自身のモードを判定する.本論文では,この提案手法のシステム設計を行い,協調によるモード切り換えの簡単なプロトタイプを作成し,評価実験と考察を行った.
著者
大西 真晶 井上 真杉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.18, pp.1-8, 2011-05-26

広域大規模災害発生の瞬間と直後に通信網が平常時に近い形で健全であることは,被害状況の把握,二次被害の低減に有用であることは明白である.しかし、大規模災害のダメージは網の広域各所に予測不可能に分散して現れる為,これに対応可能な迂回路網を多数持つネットワーク構造を取り込んだ設計を行わなければ健全を保つことは困難である。筆者らは小さな回路を多数連結した物理リンク構造を持ち構成機器が同種の基地局のみで構成された広域にまたがるメッシュアクセス網を大規模災害に耐えるアクセス網と成り得ると考えている.そこで本研究では、非常に広域な無線メッシュ網に使用可能な分散局所的な経路情報の同期のみによる分散ネットワーク構成法として無線メッシュ網上へのドロネーオーバレイネットワークの分散構成手法について検討する.ドロネーオーバレイネットワークではドロネーグラフのトポロジを模すことでジオメトリックルーティングの完全な経路到達性を目指しており、また位置情報の補助を用いた分散的な構成手法が可能である.