著者
宮前 雅一 岸野 泰恵 寺田 努 塚本 昌彦 平岡 圭介 福田 登仁 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MBL, [モバイルコンピューティングとユビキタス通信研究会研究報告] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.95, pp.1-8, 2004-09-17
参考文献数
9
被引用文献数
9

大阪府吹田市にある万博記念公園は,バリアフリー化が進み,健常者・身障者を問わずさまざまな人が自然を楽しみに訪れることが可能な公園である.1970年の博覧会当時には公園内にパビリオンが立ち並び,各国の特色あふれる展示や催しが行われていた.しかし,現在はそのシンボルとして太陽の塔を残すものの,パビリオンには跡地にプレートが残るのみである.そのため,公園を散策中に万博の在りし日の姿を閲覧できる,さまざまな障害をもつユーザが利用可能なナビゲーションシステムに対する要求が高まっている.そこで,本研究では万博公園のナビゲーションシステムを構築し,実運用を行う.提案システムは,ユーザが操作をしなくても能動的にユーザに万博のパビリオン情報・ナビゲーション情報を提示する.また,さまざまな障害をもつユーザや,計算機に詳しくない一般ユーザでも容易に装着・利用できる.提案システムを用いることで,ユーザは公園を散策しながらさまざまな情報を閲覧できるようになる.
著者
納谷 太 高橋 悟史 宮前 雅一 寺田 努 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 西尾 章治郎 今井 倫太
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.55-66, 2009
被引用文献数
1

We have developed a new battery-operated sensor node based on ZigBee wireless network in order to track people's location even with a poor electrical infrastructure. For a sensor network consisting of such kind of sensor nodes, we have designed a flexible sleep control protocol which fulfills low-battery consumption as well as high-accuracy time synchronization between these nodes. We have deployed a sensor network system composed of more than 40 sensor nodes in a hospital floor for tracking more than fifteen nurses simultaneously. Experimental results show that the system can operate around 27 days using four AA size NiMH batteries and can achieve 90% accuracy in the location estimation.
著者
宮前 雅一 寺田 努 塚本 昌彦 平岡 圭介 福田 登仁 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.44, pp.53-58, 2004-05-13
被引用文献数
2

バイクレースに勝つためには,前を走るバイクからの遅延時間など最新の情報を基に,臨機応変に戦略を変化させることが重要である.しかし,チーム監督やピットクルーはそれぞれ割り当てられた仕事をしているため,情報収集および戦略の立案が困難である.一方,近年常に計算機を身につけて持ち運ぶウェアラブルコンピューティングに対する注目が集まっている.ウェアラブルコンピューティング環境では,ユーザは装着型ディスプレイを用いてハンズフリーで情報を閲覧できるため,他の作業をしながら情報の取得・閲覧が可能である.そこで,本研究ではウェアラブルコンピュータを用いたイベント駆動型バイクレース支援システムを提案する.提案システムを用いることで,ピットクルーは動的に変化するさまざまなレース情報を閲覧でき,最新情報に基づく戦略の立案が可能になる.The exploitation of latest information are very important to win a motorbike race. However, it is difficult for pit crews to acquire the latest information on their working. Meanwhile, the downsizing of portable computers has attracted a lot of attention to the field of wearable computing. In wearable computing environments, users can browse information without hands because they wear the computer. Therefore, we propose a wearable system for supporting motorbike race. This system enables pit crews to browse various race information dynamically.
著者
高橋 悟史 黄耀華 宮前 雅一 寺田 努 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 西尾章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.118, pp.99-104, 2007-11-30
被引用文献数
4

我々は様々な現場で働く人々を支援するために,人の通過を検出するセンサネットワークを開発した.センサネットワークを構成する各センサノードを既存の建物など電源環境が整っていない場所に設置する場合,AC 電源を供給することが難しいことがあり,電池で長時間駆動することが求められる.そこで無線通信に ZigBee を採用し電池駆動でも長時間稼動する低消費電力なセンサノードの開発を行った.このセンサノードでは,独自のスリープ制御プロトコルを実装することで頻繁にスリープを行い消費電力を低減しながらも高い時刻同期精度を実現した.実際の病院環境で取得した通過データと開発した試作機の消費電力による評価結果より,2400[mAh] の二次電池 4 本を用いることで,一般的な病室であればセンサノードは 30 日間以上連続稼動することがわかった.We have developed a sensor network system for tracking people in order to support their daily activities. If a sensor node that makes up the sensor network should be located an environment with poor electrical infrastructure, it becomes necessary for it to work under extended time periods using batteries. To solve this problem, we designed a new battery-operated sensor network based on ZigBee. Among the improvements are a flexible sleep control protocol and a high-accuracy time synchronization mechanism between sensor nodes. From the simulation based on the actual data collected at a hospital, we have confirmed that the system can last usually over 30 days using four AA size Ni-H batteries at a hospital room in the hospital.