著者
長江 英夫 石田 文雄
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.132-132, 2001

平成12年9月12日未明,東海豪雨により一級河川,新川の堤防が決壊した。まもなく名糖産業(株)名古屋研究所にも濁水が押し寄せ,最高約2メートルの深さに達し,建物,製造プラント,各種試験・分析装置,実験動物試験施設などに加え,研究所の命とも言うべき貴重な実験結果,収集文献,書籍に甚大な被害が出た。それら被害の実態,復旧・修復過程で体験した事柄を紹介するとともに,その体験を踏まえた危機管理の在り方,今後の研究所のあるべき姿等について提案する。
著者
黒子 正人
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.310-317, 2013-08-01 (Released:2013-08-01)
参考文献数
1
著者
清水 暢子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.276-283, 2013-08-01 (Released:2013-08-01)

国際医学情報センター(IMIC)は,製薬企業や医師,薬剤師からの依頼を受け,医薬文献の検索など,医薬情報にかかわるさまざまな業務を受託している。本稿ではIMICが財団全体で取り組んでいる調査担当者育成のプログラムを紹介した。はじめにIMICが受託する医薬情報の調査に関連する業務と,その業務の遂行に必要な知識・スキルについて述べた。次に,知識・スキル習得のための教育プログラムをステップごとに詳述し(医薬雑誌ハンドサーチ,外部研修,内部研修,検索演題の実施,継続教育),今後,医薬関連の調査担当者に求められる役割についても述べた。

1 0 0 0 OA 編集後記

出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.268-268, 2013-07-01 (Released:2013-07-01)
著者
ZHANG Yuehong (Helen) QI Zhiying
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.259-267, 2005 (Released:2005-08-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

ある国で国際的に優れた評価を受ける科学技術論文が出版されることと,その国の科学技術強国としての地位との間には何らかの関連性があるのだろうか? また,その国の科学出版物の隆盛への関心をどのようにして育て,科学情報の普及をどのようにして強化すべきだろうか? これらの疑問は,政府と科学雑誌編集者の注目を集める必要がある。この疑問に答える一助が,既存のデータの対照から得ることができる。(1)科学出版物の指数関数的成長は世界で過去200年の間,科学と教育の発展と並行してきた。(2)世界の科学技術論文生産は1988年から2001年の間に約40%増加したが,それは主として西ヨーロッパ,日本,新興東アジアの科学技術中心地(韓国,シンガポール,台湾,中国)での成長によって促進されてきた。(3)中国における過去6年間の学術論文生産は,科学技術資本投入と並行して増加した。関連データは,SCI(Science Citation Index)に収録された中国人著者の科学技術論文が1997年から2002年の間に,年平均19%の割合で成長したことを示す。過去6年間(1997年~2002年),中国の科学技術資本投入の対GDP(国内総生産)比は増加しており,平均0.11%の割合で増加した。過去14年間にわたり,中国での科学技術論文生産は約5倍増加したが,科学技術論文生産の世界動向の1人当たり生産規準では,世界平均をはるかに下回ったままである。中国と外国の科学出版物の市場調査と市場需要を通して,また中国のGDPに対する高いR&D投資比率にかんがみて,将来における中国の科学技術定期刊行物への明るい展望を予測し,またその業績を達成するための提言を行う。
著者
松本 零士
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.196-209, 1993

本稿は第34回科学技術週間行事の一環として行われた科学技術講演会を収録したものである。演者はSF的要素の濃い作品を描き続けている漫画家であるが,その自らの仕事の意味を問う形で,科学技術と人間の心との関わりを様々なエピソードを織り交ぜながら述べた。それらは少年時代に敗戦によって遭遇したアメリカの科学技術や宇宙船エンデバーに乗った自分の腕時計や自らの目で見た米ソの宇宙船の違いのことなどであり,そうしたエピソードを披歴する中で,実感というものの面白さ,大切さについて述べ,新しい技術やシステムを作り出す際には,実感を基にした人の感覚に合ったものを作ることが望ましいと説いている。
著者
山田 有美
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.562-570, 2012

America Invents Act(AIA)が特許調査に与える影響について説明する。特に,2013年3月16日以降に有効出願日がくる特許出願は先発明主義から先願主義に変わり,AIAは先行技術の範囲に影響を及ぼす。また,特許調査によって得られた先行技術をいかにして使用するかに影響を及ぼすAIAによって変更または新たに制定された制度,「第三者による特許成立前の情報提供」,「付与後レビュー」,「補足審査システム」についても説明する。「第三者による特許成立前の情報提供」は安い費用で無効となるべき特許の成立を妨げうる制度である。「付与後レビュー」は新しく制定された制度で無効事由が制限されていない。このようにAIAは特許調査の重要性を高めるといえるだろう。
著者
内田 勝也
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.810-818, 2013

情報システムの重要性は益々増大しているが,東日本大震災後の調査でも万一に備えた対応を考える事業継続計画の策定が必ずしも十分ではない。経営トップの無関心や最初から100%完璧な計画の策定を想定しているためとも思われる。本稿では,守るべき情報資産と事業継続を脅かすリスクについて考察した。主なリスクである大規模地震や台風・集中豪雨,テロ,その他(突発的大規模停電)について,事業継続を考える上で必要な事柄を過去の知見から得られた内容について考察した。事業継続計画の文書化に役立ち,机上や実践的訓練に役立てるものと考えている。文書化と訓練の相乗効果が,事業継続計画策定のキーポイントになる。
著者
小林 龍生
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.802-809, 2013
被引用文献数
1

"本"を"本"たらしめている根幹は,紙葉を一定の順序で並べて固定化する製本という行為にある。EPUBでは,spine情報がこの製本という行為に相当する。本稿では,製本という行為の果たした役割を "本"の歴史と読文行為(文書を読むこと一般)の中で相対化することにより,電子化ネットワーク化された文書一般と電子書籍の関係を考察し,将来の電子書籍の在り方についての1つの可能性を示す。