著者
後藤 弘
出版者
一般社団法人 日本メディア英語学会
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.26, pp.129-141, 1987-09-01 (Released:2012-11-13)
参考文献数
12

数年前我が国の代表的英語教育雑誌誌上で、英語動詞persuadeの語法について興味深い質疑応答があった1) 。担当者の小西友七教授は内外の文法学者の見解をも踏まえて、「英語のpersuadeは説得行為の結果、意図された結果が達成されたというところまでを意味として含む」2) という立場に立って、回答を出された。筆者はそれまでの研究で、それとは異なる見解に達していたので、数度同誌に私見を投稿したが、多々制約があり十分意をつくすことができなかった3) 。本論はこのpersuadeの語法について筆者の見解を述べ、それを実証的に論証しようとするものである。
著者
九津見 明
出版者
一般社団法人 日本メディア英語学会
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.26, pp.91-102, 1987

本稿は、Newsweek誌における激動のフィリヒ.ン情勢を伝える記事を、メタファの観点から分析したものである。<BR>ニューズウィー一ク誌は、前大統領のF. Marcos夫妻、亡きB. Aquino氏、また当時、一介の主婦であった現大統領C.Aquino氏をはじめ、フィリヒ.ンの政治改革1において、国内外で主役となった多くの人物にインタビューをした。また、奥地深くに潜入しているNPAゲリラや、それに対抗する特殊部隊にも記者を送り活濃な取材をした。<BR>これらの記事は、ニューズウィーク誌はもちろんのこと、それらの人々そしてフィリヒ.ン政府やアメリカ政府の現状認識を興味深く伝えるものであるが、それを生き生きとさせているものこそメタファである。メタファは舞台の主役達が自らの立場をアピールし、どのように味方を結集し、敵と戦うか、そして報道する側は、いかに適切にそれらを世界に伝えるかの大きな武器となっている。
著者
宇野沢 和子
出版者
一般社団法人 日本メディア英語学会
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.47, pp.35-54, 2008

2001年にイギリスのBBCで放映されたテレビコメディー "The Office" は、本国で大ヒット後にアメリカ (NBC) でリメイクされた。本稿はその英米作品の比較・対照を通して、ユーモアの違いを明らかにする試みである。アメリカ版の第一作目 (pilot) は概ねイギリスの原作に忠実であるが、改訂・削除された箇所を分析すると、性表現、人種差別的表現の扱いに差異がみられた。第二作目以降は米視聴者向けの書き下ろしであった。イギリス人は皮肉が利いた「攻撃的」なハードユーモアを好むのに対し、アメリカ人は軽い冗談が飛び交う「友好的」なソフトユーモアを好む。また、イギリス版は日常における「絶望」を描く「現実に即した」笑いであるが、アメリカ版は「夢」を織り交ぜ、「現実離れ」した笑いである。台詞・筋・性格描写の分析によって、視聴者がテレビコメディーに求めるユーモアの差異、性表現・人種差別表現をめぐる社会通念が明らかになった。<SUP>1</SUP>
著者
谷川 幹
出版者
一般社団法人 日本メディア英語学会
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.47, pp.17-34, 2008-09-01 (Released:2012-11-13)
参考文献数
10

英文ジャーナリズムでは記事のリードにおいて事実を誇張したり単純化したりするなどして字句通りのことを意味しないことがある。このような文の書き方はリードに特有な文章技法として英文ジャーナリズム (特にアメリカンジャーナリズム) では確立しているように思われる。本稿は米紙の最新の事例や編集者へのインタビュー、定量的な手法による分析を通じて、この文章技法の規則性と特徴を明らかにすることを目的とする。
著者
小南 祐一郎
出版者
Japan Association for Media English Studies
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.26, pp.165-175, 1987

1978年のユネスコ総会におけるマスメディァ宣言の採択と、その後をうけた1985年の米英両国のユネスコ脱退は、これまで報道の分野で自明の理とされてきた「言論の自由」の概念に、大きな疑問を投げかける出来事であった。時事英語の研究対象が、ひとり語学のみならず、国際報道、特にその内容をも含むとすれば、当然こうした基本的問題にも、より深い関心が寄せられるべきであろう。ここでは、日本であまり報じられていない、新しい国際情報秩序をめぐる国際的な動向を取りあげ、その重要点をいくつか指摘したい。
著者
深山 晶子
出版者
Japan Association for Media English Studies
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.46, pp.1-15, 2007

昨今、ESPが、日本の大学英語教育現場で注目されている。本稿では、これまでのESP研究成果を概観し、最新のESP理論であるジャンル分析に基づいたESP教材作成の実例を提示しながら、日本の大学におけるESP教育の最前線を紹介する。しかる後に、時事英語素材が、ESP授業の活性化に有効であるということも示していく。
著者
桃沢 力
出版者
一般社団法人 日本メディア英語学会
雑誌
時事英語学研究 (ISSN:21861420)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.86-90, 1966-06-20 (Released:2012-11-13)
参考文献数
11
著者
竹中 裕貴
出版者
日本時事英語学会
雑誌
時事英語学研究
巻号頁・発行日
no.46, pp.79-92, 2007-09