著者
西村 亜希子 水谷 令子 岡野 節子
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 (ISSN:09158421)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.73-78, 1996

乾麺の調理過程での食塩量変化と摂取時の食塩量を把握することを目的として,ひやむぎ食塩量とゆで時間,ゆで麺の水洗いの関係,さらにつけ麺・かけ麺の二種類の食べかたでの食塩摂取量について実験を行った。その結果,ゆでることで機械打ち・手延べひやむぎともに食塩量は20%以下に減少し,さらにゆで麺を洗うことで5%以下になった。ゆで時間の長短は食塩濃度に関係しなかった。また食べ方についてはつけ麺のほうがかけ麺より食塩摂取量が有意に少なくなった。この食べ方での実際の食塩摂取量はつけ麺で使用材料から計算した値の24%,かけ麺で40%であった。
著者
山田 芳子 福永 峰子 梅原 頼子 印南 京子 田中 治夫
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿短期大学紀要 (ISSN:09158421)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.87-103, 1992-02

三重県農林水産部農政課では,三重県における四日市・松阪地区の県立高等学校家政科2年生(女子)164名を対象として,食生活改善重点啓発事業のひとつとして「ヤング食生活講座」を実施した。実施に伴い判明した問題点は次の通りである。1)自覚症状のある者の割合は「疲れやすい」がトップで62.5%,ついで「体がだるい」50.0%,「目覚めが悪い」48.4%であった。2)食事時間が「規則正しい」は22.2%であった。食事にかける時間は,夕食>朝食>昼食の順で短かった。3)朝食の欠食頻度は「ほとんど毎日」が28.8%と高値であった。4)間食はかなり高い摂取頻度であった。夜食・外食の摂取頻度は低い。5)食品や料理の組み合わせを「いつも考えている」は3.1%,「ときどき考えている」は32.3%であった。好きな料理の組み合わせについては主食をご飯,おかずは洋風といった和洋折衷が好まれた。6)食事時間と健康状態,朝食摂取頻度と健康状態および食欲と欠食状況との間には有意差(X^2,P<0.05)が認められた。7)栄養素等摂取量では鉄(60.9%),カルシウム(67.9%)が大幅に不足しており,次いでビタミンC(74.9%),ビタミンB_2(76.4%),ビタミンB_1(78.1%),ビタミンA(83.6%)であった。8)栄養比率はほほ理想的パターンを示した。9)食品群別摂取量では緑黄色野菜(32.7%),淡色野菜(41.3%),果物(32.1%),牛乳・乳製品(35.8%)であり,摂取不足が著しい。