著者
安藤 佳珠子 Kazuko ANDO
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学教育基盤センター紀要 = The Journal of Nagasaki International University Center for Fundamental Education (ISSN:24338109)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-12, 2019-03

本稿の目的は、クリティカル・ソーシャルワークに基づくソーシャルワーク教育を実践するにあたり、講義形式の授業において、どのように展開することができるのかを提示することにある。このことにより、スクールソーシャルワークにおいて必要である環境に対する変革のアプローチを、講義形式の授業で実施する方法を提案し、その実施における成果と課題について整理する。第1章では、スクールソーシャルワーク教育におけるクリティカル・ソーシャルワークの導入の必要性について検討する。第2章では、講義形式の授業内で、クリティカル・ソーシャルワークに基づくソーシャルワーク教育の展開を、提示する。具体的には、スクール(学校)ソーシャルワーク論での実施したクリティカル・ソーシャルワークに基づくソーシャルワーク教育実践である。それに基づき、第3章では、その実施における成果と課題について整理する。
著者
田中 誠 Makoto TANAKA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学教育基盤センター紀要 = The Journal of Nagasaki International University Center for Fundamental Education (ISSN:24338109)
巻号頁・発行日
no.4, pp.45-53, 2021-04

英語を学習する際に、映画を活用することは大いに役に立つ。映画を DVD やブルーレイで見れば、字幕も音声も簡単に変えることができるし、英語学習のツールとして有効に活用できる。また最近では、Netflix のようなスマホでもタブレットでも映画を見ることができるような動画配信サービスもあり、音声も字幕も簡単に変えることができ、英語学習には非常に便利である。本稿では、『天気の子』の字幕翻訳の事例を英語教育の視点から5つの項目に分けて、それぞれの翻訳事例を考察していく。字数制限のある字幕翻訳であるので、簡潔に表現する必要があるが、初級・中級レベルの英語学習者にとっては、短い表現で、簡潔に意味を伝える英語表現の良い例として、参考にすることができる。映画の場面の状況とともに理解できれば、実際のコミュニケーションでも適切な場面で適切な英語表現を使用できると考えられる。映画は、学生の興味・関心を引く教材としても利用できるので、授業の際のスモールトークとしても活用できる。
著者
小島 大輔
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学教育基盤センター紀要 = The Journal of Nagasaki International University Center for Fundamental Education (ISSN:24338109)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.91-101, 2018-03

本稿では、『学習指導要領社会科編(Ⅱ)(第七学年~第十学年)(試案)』で示された中学校第1学年の単元「われわれは余暇をうまく利用するには、どうしたらよいだろうか」(以下「余暇利用」単元)について、問題設定と社会機能の視点から検討し、以下のことを明らかにした。「余暇利用」単元の設置には、アメリカのレクリエーション運動が影響したヴァージニア・プランが反映された。一方、日本における戦後のレクリエーション運動は、「余暇善用論」の展開の一つであり、レクリエーションとの対比で余暇が問題化されていった。この「余暇善用」を前提とした余暇の規範化と、その方法としてのレクリエーションの普及という背景から、「余暇利用」単元が、本来的に自由な時間である余暇が、レクリエーションとしてすべて「社会生活の主要機能」に帰属させられる短絡的な展開になっていた。