著者
細野 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.222-229, 1998-04-20
参考文献数
17
被引用文献数
1

EDHB理論の問題点として従来, エネルギー運動量テンソルの非対称性があり, Abraham-Minkowski論争として未解決である.本論文は誘電体に働く力の三つの問題に対して, EDHB理論とEB理論の考え方を比較検討した.この目的のために, 矛盾のない局所場の表現について考えた.EDHB理論の問題点を運動量保存則に結び付け, EDHB理論の運動量保存則が物理法則ではないことを結論した.従って, Abraham-Minkowski論争は物理的には無意味である, として解決される.
著者
中沢 正隆 久保田 寛和 山田 英一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.265-277, 1996-08-25
参考文献数
31
被引用文献数
1

最近の光ソリトン通信技術は, エルビウム光ファイバ増幅器の研究開発と共に数々の新しい技術が提案され, 今では優れた光ソリトン通信実験が数多く報告されている. ソリトン伝送にはトランスフォームリミットなパルスが重要であるため本論文ではまず, モード同期半導体レーザ, ファイバレーザ, 利得スイッチ半導体レーザ, 電界吸収形変調器などを用いた光ソリトン発生技術について述べる. 後半ではどのようにしてソリトン伝送が実現されつつあるか,最近の技術展開を含めて報告する. 特に, 分散アロケーションを用いたソリトン伝送はパワーマージンと分散許容度が大きく実用性が高いことを示す.
著者
白崎 博公
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.303-309, 1996-08-25
参考文献数
17
被引用文献数
7

マイクロストリップ線路不連続部の導波管モデル解析に基づき, モード整合法と一般化散乱行列法を用いて, 直線およびn乗コサイン形テーパを階段近似して各部の実効誘電率と実効幅を考慮することにより, 反射損特性を解析している. そして,テーパ長がある程度長い場合に,直線テーパよりはるかに特性が向上することを示している. また,特性チャートを定義して特性が向上する形状の評価を行っている. 更に,テーパを入出力部に対称に二つ用いた形状の回路の反射損特性も解析している.
著者
大久保 賢祐 ヴィシュヌ プリエ 堤 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-1, エレクトロニクス 1-光・波動 (ISSN:09151893)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.34-35, 1996-01-25
被引用文献数
4

イットリウム・鉄・ガーネット薄膜上にマイクロストリップ線路で入出力端子を構成する新しいタイプの静磁前進体積波遅延線を提案する. 厚さ100μm,長さ17mmの薄膜を用いて遅延線を試作したところ, 2.94GHzで0.8μs以上の遅延特性が挿入損21dB, 伝搬損34dB/μsの低損失で観測された.