著者
木村 幹 大嶽 秀夫 下斗米 伸夫 山田 真裕 松本 充豊
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、現在の各国政治に顕著に見られる「ポピュリズム現象」に注目し、その原因と各国の事情について分析したものである。研究の概要は以下のようなものである。1)「ポピュリズム」の概念に対する検討。本研究においては、従来の錯綜した議論の中から、ポピュリズムを政治家や政党の「戦略」としてのポピュリズムと改めて位置づけた。2)戦略としての「ポピュリズム」が採用されるに至った各国の事情。本研究におしては、主たる検討対象として、日本、ロシア、台湾、韓国の4カ国を取り上げ、その具体的な状況について検討を行った。3)各国に共通する状況と世界的な「ポピュリズム」現象が持たされた理由。本研究では、その理由として、従来の政治体制、就中、政党と議会に対する信頼の低下が、各国の政党や政治家をして、政治的リーダーシップの獲得・維持のための合理的な選択として、政治家の個々の個人的人気に依拠せざるを得ない状況を作り出していることを指摘した。また、このような政党と議会に対する信頼の低下の背景に、冷戦崩壊とグローバル化の結果として、各国の従来の政治システムが機能不全を起こしていることがあることを明らかにした。以上のような、本研究は今日も続く、世界各地の「ポピュリズム」現象とその結果としての不安定な政治状況に対する包括的な理解を築くものとして、大きな学問的意義を有している。そのことは、本研究の成果が既に国際的な学術会議や、雑誌論文として公にされ、国内外に広く反響をよんでいることからも知ることができる。

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これか。/世界現象としての「ポピュリズム」?-グローバル化との関連を中心にhttp://t.co/90wn1OTWWz

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