著者
辻 瑞樹 松浦 健二 立田 晴記 菊地 友則
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

東アジアから北米に侵入したオオハリアリに注目し生物学的侵略機構に関する既存仮説全てのテストを試みた。日本、北米とも多女王多巣性コロニーというほぼ同じ集団遺伝学的構造を持ち、北米の方が高い個体群密度を示した。安定同位体分析では自然分布域(日本)におけるシロアリ食から侵入域(米国)でのジェネラリスト捕食者化という栄養段階・食性ニッチの変化が示唆された。病原微生物が原因と考えられる蛹の死亡率が日本でより高かった。これらの結果はアルゼンチンアリなどで議論されている遺伝的ボトルネック説などよりも、外来種一般で議論されている生態的解放が侵略機構としてより重要であることを示す。

言及状況

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@ThaqXhut オオハリアリでもアルマジロとほぼ同様の現象(シロアリ専食からジェネラリスト化)が知られてますね https://t.co/zqwe3ex9Mc
日本でアルゼンチンアリが猛威を振るう季節になった一方、アメリカでは日本代表のオオハリアリさんが大活躍(?)しているのであったとさ http://t.co/3B4pHjpryA

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